ファシリテーションを通じてこれからの人の在りようを考えさせられる!!
★★★★☆
本書は、専門家の意見だけでは何も解決せず、前に進まない時代において、リーダに必要な不可欠な機能であるファシリテーション技術を分かりやすく紹介する。
ファシリテーションとは、課題解決に対する個人の意欲を引き出し、それを組織的な力へと編み上げていくための技術であり、現在では、他人との連携を促進したり、個々人の思考を促したりするための様々な技術が開発されている。こうした技術を実際のワークショップでの実例などを通じて分かりやすく解説しており、入門書として最適。
また、本書を通じて、これからの人間社会のあり方についても深く考えさせられた。
ビジネスの現場とは相当に隔たりがある
★★★☆☆
ビジネスの現場でここ数年よく目にする「ファシリテーション」。
促進する、とか、助長する、というような意味だが、
平たくいえば「会議の運営術」のことである。
仕事上の必要があって、類書に目を通したなかでであった一冊だが、
結論から言えば、ビジネス書ではない。
会議促進への言及も後半に少しあるが、基本的にはもっと広い範囲の集会、
たとえばマンションの自治会とか、自己啓発セミナーとか、
そういった類のもともと階層関係のない人たちの会合を対象としている。
挿入されている写真も、体育館のなかで車座になるような集会がほとんどで、
ビジネスの現場とは相当に隔たりがある。
ビジネスの現場では、まず「階級ありき」である。
ファシリテーションという用語が対象とする範囲としては、
本書の捕らえ方は確かに広い。
それはそれで理論としてはよいのだが、どうにも遠い。
普通のビジネスマンが会議の効率を少しでもよくしたい、というのなら、
『会議でヒーローになれる人、バカに見られる人』(吉岡英幸,2005,技術評論社)の方を
お勧めする。
ファシリテーションやワークショップについての概括
★★★☆☆
ファシリテーションという言葉や概念はここ数年でわりと広まってきた。
今の段階では知られるべき所には知られてきたというところか。
ファシリテーションやワークショップという言葉や概念を知らなくても自然と実行している人もいる。
これまでの手法に限界を感じ、ファシリテーションについて学習し、実践している人もいる。
これからますます広がる可能性のある手法である。
この書ではファシリテーションやワークショップについて概括的に記されている。
ファシリテーションやそれを用いたワークショップとはどのようなものか。
従来の教育や指導とはどう違うのか。
ワークショップを行う時の注意点や段取り、その場だけで終わらさずに日常の場にどのように生かしていくのか。
内容の大半はファシリテーションの概念や手法について具体的に述べる事に割かれている。
初心者もしくは全く知らない人が対象で、これまでファシリテーターとして活動している人には「いまさら」という程度のものである。
ワークショップに参加したことのある人が「こういうのがファシリテーションか」と再確認するためにはいいかもしれない。
ファシリテーションの原点や基礎を確認するにも役立つかも知れない。
ファシリテーションをやってみたい方の第1の書
★★★★☆
ファシリテーションってなんなんだ? こういう疑問は急速に解決されるだろう。
ボランティア、コーディネーター、コーチング。つぎつぎとこのような聞きなれない怪しげな肩書きが登場し、しかし、すぐに流行したからだ。
人々の力を引き出し、そして合わせる人。これが私の現在の「ファシリテーター」という言葉の認識である。
それならコーディネーターやコーチとどう違うの? という疑問に移る。似たようなところもあれば、違うところもある。
したがって本書は、ボランティア、ファシリテーター、コーチを目指す人々にも役に立つ。
本書は、体験に基づいた実践の書である。特に入門者向けか。基本的なプログラム実施のアドバイスが書き込まれてある。
売り飛ばすことはありそうにないので、バンバン線を引きまくった。
でも、もちろん実際にやってみないことには意味のないのがハウツー書である。
さあ、本書を傍らにおいて、プログラムを構想してみよう!
いつかは役に立つかもしれない
★★★★☆
ファシリテーションとは、促進するというような意味を持つファシリテートという英語の名詞形。
それでファシリテーターとは、
新しいタイプの会議というか、ワークショップというか、話し合いの場で、
その進行を促進する人のこと。
その辺のことから私は知らなかったのだけど、
自分の職場で時々行われる研修とかは、だいたいこの本にあるような方法で行われていた。
だからこの本にあるようなことはすでに経験済みだけど、研修をける側である私にとってはこの本がすぐに役に立ちそうだということはない。