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自立が苦手な人へ―福沢諭吉と夏目漱石に学ぶ (講談社現代新書)

価格: ¥777
カテゴリ: 新書
ブランド: 講談社
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すごいねこの人 ★★★★★
歯医者を経営しながらフリーライターってなんじゃそりゃ?
お坊ちゃまの匂いがプンプンするが内容は非常に分かりやすい。
就活で苦しんでいる学生に読んで欲しい一冊ですね。
生きていく上でのヒントに必ずなると思います。
自己啓発書というより、社会制度論が土台の内容 ★★★☆☆
もともと「仕事が苦手な人へ」というテーマであり、著者は「不公平な社会でも自分にできることをやっていくこと」に重きを置いたつもりだったようだが、全章を通じて社会制度論の議論が土台となっているように、評者には感じる。
第二章では、福沢の"学問のすすめ (岩波文庫)"と漱石から学問の意義について考察している。一方で職業選択については、マックス・ヴェーバーを起点に資本主義の成立過程を追った上で、「『自分らしさ』は『金で買えないもの』の代表」と締めくくっている(第三章)。
第四章では、ワーキングプアの問題を論じている。「勝手に絶望する若者たち (幻冬舎新書)」で出てくる「無自覚に弱者化する若者」に対し、自らの弱さを認めない逃避の行く先は袋小路であると警告する。また、行政への安易な依存体質や「既得権のある経済的弱者」の姿勢は、行政の管理強化の危険性を伴うと指摘した上で、次のように述べている。
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システムの立て直しを論ずる際に大切なのは、個人の善意や犠牲を当然とするような考えを、議論から排除することだ。…弱者化した個人の立て直しをはかり、社会的負担の公平なバランスを図らなければ、ますます個人の弱者化は広まっていく(本文170p)
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まさしく、社会制度論の議論である。

終章では、個人の自立に関し、「自由」の根拠と限界について、ミルの自由論 (岩波文庫)を元に議論しているが、これはまさに、自由と公平性という政治哲学・社会制度の議論である。また同章で、近代的な「個人の自由」と古い共同体的な「助け合いの精神」の両立を探っているが、いわゆる地方経済の衰退や福祉経済の方策として、日銀紙幣との兌換性が無い地域通貨の全国的活用を提案し、ここでも社会制度論に帰着している。

日経BPネット「あなどれない新書たち」(奥野宣之氏)にもレビューが載っている。