16年という重さ。
★★★☆☆
ソ連当局によって投獄されつづけ、ざくろの色から、実に16年ぶりの映画です。
奴隷から解放されたドゥルミシハンは、金持ちになって、きっと身請けするから待っていてくれ。」という言葉を残して、同じ奴隷である恋人ヴァルドーの元から旅立つ。で、金持ちになって別の女性と結婚し、妻は子を宿す。かつての恋人ヴァルドーは、占い師になり、、、その妻の子が男の子であることを予言する。ある日、王がしばしば崩壊するスラム砦という城壁を堅牢なものにするためには、如何したものか?と占いをしてもらいに来る。その方法とは、、、ある青年を人柱にする方法だった。。。そして、その青年とは、、、。
パラジャーノフらしく、舞台のように、正面性のある撮影方法で、自然の中で舞台を創り演劇を撮影しているという感じです。グルジア共和国の民族衣装はとても美しく、エキゾチックなのですが、ざくろの色のように、出来事に対して、象徴性や抽象性を極めてはいません、やや、中途半端な印象を持たざるおえませんでした。
やはり、投獄された16年間というのは大きかったのでしょう。
もっと、もっと、その16年間にいろいろなことが出来ていたのであれば、もっと素晴らしいものになったのではないかと、残念に思います。評価はギリギリ3といったところでしょうか。。。
あと、グルジア語の録音ですが、ロシア語でもおっさんのナレーション的な吹き替えが入っており、
それが消せないため、グルジア語で登場者達が喋った後、棒読みのようなロシア語吹き替えが聞こえて、
かなり耳障りでした。DVD販売という意味では評価1です。残念。