スタイルはROMですが、至ってシンプルです。幾つかの似通った発音記号が提示され、併せてネイティブがその中のどちかの発音をして、それを当てるというゲームです。レベルが上がるほど、紛らわしい発音記号が現れ、また選択選択肢も多くなります。それをただ、ただ、ひたすら、ひたすら答えていくのです。
つまり、ルーティンワークに拒絶反応を示す人は全く受け付けられない教材でしょう。随分昔の教材だけあり、PCを使ったのは画期的とは言え、グラフィックはシンプルすぎて味も素っ気も無いのがそれに拍車をかけています。ただ、自分のようにスキルを磨くことに最大の快感を覚え、血眼になるようなタイプの方ならかなりいけると思います。何しろ操作がシンプルすぎてある意味没頭できます。
ただ、注意してもらいたいのが、自分なりにマンネリしないように工夫を凝らす事です。本ガイドブックにも幾つか指針が記されており、中でも私が使ったのは、そのレベル毎に自分のその日到達した正答率を逐一記しておき、表或いはグラフ化するのです。そうすると驚くほど日々の率の上がり方に感動を覚えます。こうなると、もう誰にも止められません。母音部門は全てのレベルにおいて、50%代から限りなく100%に持っていきましたし、最難関のLR発音でも当初20%程度だったのが、90%位まで持っていきました。
本書は、LRばかりに焦点が移っていますが、それは日本人がその発音が最難関であって、本書では一部分に過ぎないです。上記のように多種の母音問題もありますし、BVのクイズもあります。
注:私が使用した書籍は旧版「完全版 英語リスニング科学的上達法―音韻篇」の方で、レビューの方のCDROMは母音テストまでカバーしているとは限りません。