日本製のプレーヤーでも再生可能
★★★★☆
ツアーを回る際のようすを取材したドキュメンタリーをあいだに挟みながら、5か所13曲のライヴ映像が展開していきます。字幕がついていないドキュメンタリー部分でのメンバーの語りを理解することに意味があり、またライヴ映像がドキュメンタリーでぶつぎりになっているので先日の来日公演ほどの興奮は味わえません。でも、7曲のエクストラを含めて、彼らのライヴの魅力の一端を垣間見ることはできます。
ぼくの場合、DVDからサイトに入ってダウンロード音源のためにアカウントを登録しても、最終登録メールがいまだに届かず、したがってダウンロード音源も入手できていません。管理者にメールを送っても返事が来ません。今から買っても、特典のダウンロード音源が必ずもらえるとは思い込まないほうがいいようです。
DVDでこんなレベルで聞かせるバンドって他にいるか?
★★★★★
DVDって悪く言うと、映像によって音に意識がいかなくなる。
良い部分は言うまでもなくでかいんだけれど。
そんな訳でいまいち音がよくないなあ、ってアーティストは結構いる。
音質、スタジオ版の再現率、ミスの有無などだけ気にするならスタジオ版聞けって話だけど。
でも、ホントに高いレベルで活動してる人たちだよ、Wilcoは。
ライブの醍醐味である、勢いとか、アドリブ(インプロヴィゼイション)が凄い。
で、蔑ろにされがちな、上記した部分のレベルもまた素晴らしい。
これ見ながら拍手しましたよ、ついつい。w
更に言えば、内容はツアードキュメントって感じです。
訳がインポートだからないけど、自分の(お粗末な)レベルで見ても色々考えさせられました。
とにかく素晴らしいですわ。
ダウンロードして、外でも音源聞けるってのがまたありがたい。
値段もこんなだし、興味持った人はぜひぜひ。
後悔はしませんよ。(むしろ見ない方が…w)
「バンド」としてのWilco
★★★★★
※このDVDはリージョンフリーです。地域コードを気にせず購入して下さって大丈夫です。
昨年のUSツアーの様子を収めたライブDVD。
凝った編集やギミックなどは(多分)無く、割とストレートなライブ作品に仕上がっています。
リハverでのタイトル曲こそ独特の緊張感があるものの、全体的に演奏はリラックス目でしょうか。
アイドルライブ張りのブラジャー投げなんかもあったりで。
やれJay BennettがいないWilcoはWilcoじゃないだとか、Nels Clineは弾き過ぎじゃないかだとか、
未だに世界中のファンの間で熱い議論が交わされているみたいですが、
(実際、僕もNelsにイマイチ馴染めていなかった一人でした)
このDVDを見れば考えが変わるかもしれません。今のWilcoの音はこの面子でしか有り得ないのでしょう。
ライブCDであるKicking〜を聴いた時点ではどことなく違和感を感じさせていた現在のバンド体制が、
今作ではまるで数十年来のメンバーのように一体となって曲を輝かせています。
You Are My FaceもMondayもWar On Warも、まるで同じメンバーで作った曲であるかのように・・・。
「バンドが生み出すケミストリー」というような言葉はこういう時の為にあるものなのではないでしょうか?
また、今作収録のライブ音源がそのまま256kbpsのmp3ファイルで無料ダウンロードできるのも素晴らしいです。
MRO以降、一向に来日する気配が無い彼ら。
日本のファンにとってこういったライブDVDは非常にありがたいのですが、
本当にそろそろ単独公演、もうすぐ発売の新作を引っさげてお願いします。
5/25追記:Jay Bennettが急逝・・・公式でジェフのコメントが読めます・・・RIP