タイトルが違えば納得できる
★★★★☆
目新しい漬け方のバリエーションはかなりありますが、これ、どうなんですかね?
伝統的で多数派の漬物は十ページ5種類ほどしか扱っていない。
例えば、信州ではスタンダードな「梅漬け」のバリエーションは殆どなく、態々紀州や全国区の「梅干し」の漬け方を巻頭にもってきているあたり。このセンスが理解できない。
章のタイトルが「新定番」だからいいのかもしれませんが
地方独特の漬け方というのは、「そうする理由」がある筈なんだよね。
ま、皆知っているものを書いても仕方がないのだけれど、だったら「信州」である必要性ないじゃん?
特に目新しいのはにんにくを使う漬物が何種類もあるところ。
実際漬けてみるとおいしいのだけれど、やっぱり全国区どころか韓国の漬物だよね。
取れすぎた野菜で目先を変えてみたいという場合にはとても役にたつけれど、地元独特の漬物を根気よく収拾したんじゃなくて、信州の主婦に「全国(世界)にはこんなおいしい漬物がありますのよ、古い漬け方よりおいしいでしょ??」とやっているようで、ちょ〜っと不快感あり。
これ、やってみたい。
★★★★★
これって、作れるの?!買うもんだと思ってた!というものがたくさん。そして、これなら私でも作れるかも!と思えるから不思議。作り方がわかりやすく写真で解説してあるので漬物作り初心者でも大丈夫。人数の少ない家族用のお手頃な量も、作り易い。季節ごとの野菜をあれこれ考えて、オシャレな漬物達人になれることうけ合い。
この夏を乗り切らせてくれた本
★★★★★
姉妹篇の『作って楽しむ信州の粉食』があまりにもよかったので、『作って楽しむ信州の漬物』も買ってみた。見ては楽しみ、作っては楽しむこれらの本のおかげで、元気に今年の夏を乗り切れた。サラダ感覚で食べられる数々の即席漬物、赤ワインのおつまみに合う’ふきとにしんのマリネ’(漬物なのにオリーブ油も使うのだ)、韓国のヤンニュム・カンジャ漬け・・・著者の手にかかると、何で野菜たちが持ち味を生かしてこんなにもおいしく漬かるのか。漬物というと失礼ながら、’塩辛くて’‘ばばっちい色’で、と思っていたが、気が変わりそう。この著者の‘指導’でなら、「さあ、この冬は定番の白菜漬けでも作ってみようか」という気になるから不思議だ。