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資本主義最終章の始まり 大恐慌2009~2010

価格: ¥1,470
カテゴリ: 単行本
ブランド: あうん
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強欲資本主義の崩壊 ★★★★★
ラビ・バトラ『資本主義最終章の始まり 大恐慌2009〜2010』は資本主義の崩壊を予言する。派遣切りや期間工の雇い止めについて「企業やその経営者、人事担当者が、いかに強欲に自社の利益のみを追求しているかということのあらわれであり、なによりも企業の自己矛盾なのだ」と痛烈に批判する(208頁)。
目先の利益から、その場しのぎの方策しか考えない企業姿勢は林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』に登場する東急リバブル・東急不動産と同じである。ここでは不利益事実(隣地建て替えなど)を隠して新築マンションをだまし売りした。この事件は消費者が勝利し売買代金を全額取り戻したが(東急不動産消費者契約法違反訴訟、東京地裁平成18年8月30日判決、平成17年(ワ)3018号)、これが資本主義の実態ならば、そのような強欲資本主義は崩壊すべきである。
至極真っ当な分析 ★★★☆☆
ラビバトラのほかの本は読んでいないが、これだけ読むと真っ当な経済分析であり、
奇を衒うようなことは書いていない。最後に紹介されているプラウト経済の考えは楽観的過ぎると思うが、ここに納得できなくとも大部分の分析は納得性があり、むしろ常識的。原著名を自然に訳すと、「金融収縮の最終章」であり、サブプライムショックの決着の成り行きを説明する意味で、内容もそうなっている。和名のつけ方が疑問?
プラウトは、ブッダ釈尊の理想に近づく現代的なアプローチ ★★★★★
現在の経済危機を前にして認識すべき重要なことは、その「本当の原因」が「金融危機(銀行業務の危機など)」ではなく、「国外需要=輸出への依存と国内需要の欠如」(p.117)が引き起こした「消費者の危機」(p.83)なのだ、と著者は言う。
そして、この「本当の原因」に対処するために、「高賃金、低税金、広い持ち家、適正な物価、充実した福祉、汚染のない環境」という政策(p.203)を掲げる「プラウト経済民主主義」(p.202)を提唱する。
そして、この政策実行には、1)資源は人類の共有財産、2)真の意味での個人と社会の進歩が目標、3)富の集中を排除し、倫理的・合理的な利益分配、という3本柱(p.204)が必要だと述べる。

我々がこの3本柱から連想するのは、「経済を営まない出家修行者とサンガと戒律からなる理想的社会」と調和的な共存を実現していた「経済を営む在家修行者とブッダが『涅槃経』で説いた七不衰法を守る共同体的社会と在家者の五戒=倫理からなる進歩的社会」である。どちらも現在は存在しないが、創り出すことは可能である。