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天使のナイフ (講談社文庫)

価格: ¥700
カテゴリ: 文庫
ブランド: 講談社
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非ッ常に考えさせられる ★★★★☆
少年犯罪に於ける「更正」「贖罪」とはいったい何ぞや、という問いを繰り返してきます。
自分だったらどうするかなあ?自分だったらどう感じるだろう?と何度も自問しながら読みました。
結局は「実際そうなってみないと分からない!」だったりするのですが。

特筆すべきは、少年犯罪モノの小説としては「バカなガキの不快感」が少ないこと。
「その手のは腹ワタ煮えくりかえって読めねえ!」って人には特にオススメです。
「更正」「贖罪」について、「被害者の人権」について、いろいろ考えさせられることが多い一冊です。

純粋にミステリとして見れば、トリックやキャラクターなど「そりゃないな−」というところもあります。
ただ自分としては、久しぶりに「読後すぐにもっかい読み返し」をしているところ。
恨みっていうのは根強くて、復讐ってのは連鎖するんだなぁ ★★★★☆
少年犯罪を軸としたミステリー小説。江戸川乱歩賞を受賞した作品らしく、伏線もきちんと張られきちんと消化していく。二転三転する最後も見所。テーマも社会派ながら読みやすい。

少年法がいろいろ問題になって改正されてから久しい。自分の世代は、神戸連続児童殺傷事件の酒鬼薔薇聖斗、そして、西鉄バスジャック事件のネオむぎ茶と同じ世代である。だからって何てこともないが、少年法とか、少年犯罪とか、少し敏感である。子供ってのは余裕がないから、他人のことが考えられないんだね。きっと。余裕があっても考えは内向きにいきやすい。思春期はさらに顕著に。子育てに「正解」はないから、親も大変だよ。。

恨みっていうのは根強くて、復讐ってのは連鎖するんだなぁ、と思った。そして、それは断ち切らなきゃいけない。ということはどこかで誰かが我慢しなきゃいけないってこと。自分は我慢できるような人間になりたいなぁ、と思った。
うまいプロット ★★★★★
すべての伏線がきちんと処理されている。
よくできたプロットで最後まで楽しめる。
テーマごり押し ★★☆☆☆
文章が流れて行かないのがつらい。言った、見た、思った、って小学生の読書感想文じゃないんだから。
内容としては一つの事件を紐解いていく中で、隠れていた事件がドミノ倒しのように繋がって一つになるという作品。
読んでいる間は楽しいが、読み終わって自分の中で全体像を見たときにさて、どうか。私には合格点は出せない。
「被害者を無視して真の更生などありえないのに」
今まで構築してきたキャラを無視してでも貫井の口から言わせたかったのか。
”少年法と被害者救済”のテーマごり押し作品。
冒頭のダレ場、終章のがっかり感 ★★★★☆
40ページ程の冒頭のダレ場を
我慢して読みきれば、以後、終章までの
ストーリーは興味深い展開で進む。

ただし情景描写や、心理描写は
言葉の使い方が生硬なうえ、紋切り型で
飛ばし読みしたくなる。

伏線がさまざま張ってあって、
それが、地の文に埋め込まれているので
それを読み飛ばすと、物語がわからなくなる。

と、批判したが、全体的には乱歩賞のレベルを
保ち、おもしろい。

ただし終章は、骨格が実際にあった話のアレンジなので
興味をそぐ。

元ねたは、作者も参考文献にあげている奥野修司氏のルポ、
「28年前の『酒鬼薔薇』は今」である。
奥野氏はこの話を「こころにナイフをしのばせて」
という本にまとめている。

だから、終章まで楽しみたいひとは興味をそがないように
「こころにナイフをしのばせて」を先に読んでは行けません。


終章のがっかり感をなくすために。