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13階段 (講談社文庫)

価格: ¥700
カテゴリ: 文庫
ブランド: 講談社
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13階段 (講談社文庫) [文庫] [Aug 10, 2004] 高野 和明
13階段 (講談社文庫) [文庫] [Aug 10, 2004] 高野 和明
完成度がものすごく高い ★★★★★
あらすじを読んで、想像していたのとはかなり色合いが違った。
死刑とはなんなのか。改悛の情とはなんなのか。
軽いミステリーではなく、社会性がものすごく強い。
それを様々な視点から、特に死刑を執行する側から描く。
この執行する側の視点はとても新鮮であり、登場人物たちの禍々しい苦悩がダイレクトに伝わってくる。
いままでは遠い存在だった死刑を、急に目の前に突きつけられる。
読んでいる途中で何度も鳥肌が立った。

この社会的メッセージ性も去ることながら、ミステリーとしても相当面白い。
特に、終盤が盛り上がる、盛り上がる。物語が二転三転する。
それも読者を驚かせるための超展開ではなく、きちんと物語を見失うことなくつながっていく。
完成度がものすごく高い。
構成の美しさに感動した。
推理小説かくあるべし、といった感じ。
一気に高野和明のファンになってしまいました。
興味はありましたが ★★☆☆☆
死刑囚というものに興味があり買ったのだが、刑務官と前科者が事件を追いかける、という設定にまず無理がある。感情移入しづらくさせている。といってもミステリドラマにはこれくらいのものは数多く見受けられるのでそれは良いとしよう。
本文を読み進めていると、著者の法学知識が付け焼き刃なのが分かってしまう。用語等を調べてあるのはよく分かるが、あまりに俗っぽかったり、くどくど説明のしすぎだったりして、ある程度知識のある者にはどうも読みにくいし、わざわざ読むべき作品ではないと思った。文学的な要素も特にない。素人作品だと思った。
登場人物が生きている ★★★★☆
登場人物のリアリティに驚かされました。
現実にいる人より現実的に捉えられるといいますか、あやふやな部分がない。
実際にいる人を脚色なく文章で表現するとこういう感じになるんだろうなと思います。
しっかりとした理由に基づいた登場人物たちの内面の葛藤はとても共感させられます。

物語の展開もかなり広く展開されて、最後は綺麗にまとまります。
結末は、いい意味で予想を裏切られ、とても満足しました。
テーマが重いので、苦手な人もいるとは思いますが、私はとても面白く読めました。
乱歩賞史上に残る名作 ★★★★★
 江戸川乱歩賞といえばエンターテインメント系文学新人賞の最高峰であり、その歴史の古さと多くの人気作家を輩出していることで不動の地位を誇っている。とはいえ受賞作の全てが傑作かといえばそれはないものねだりであり、あくまでも新人賞である以上ハズレも少なくない。だが本作はその新人離れした完成度の高さにおいて、もはや名作の名に恥じないほどの傑作の域に達していると思う。
 容疑者が犯行時刻の記憶を失っており、犯人なのかどうか自分にも分からないという異様な状況の中で、刑務官南郷と前科者三谷が死刑囚の無実を証明するために東奔西走する。本作の醍醐味はやはり真犯人の動機の意外性にあるだろう。三谷の前科が災いして事件は思わぬ方向へ展開し、タイムリミットぎりぎりでの犯人との緊迫した攻防は、心理戦を超えた命がけの肉弾戦へともつれ込む。真犯人の末路は本作のメッセージを鑑みれば不可避的な結末であろうし、最後に明かされる三谷の意外な過去も本作の完成度を高めている。
 宮部みゆきによる解説に詳しいが、最終選考において本作は満場一致で文句なしの受賞だったそうである。それはそうであろう。しかしながら本作を、死刑制度是非論として読むことにはいささか疑問を覚える。死刑制度の矛盾や理不尽さが南郷のフラッシュバックとして描かれてはいるものの、それはエピソードに過ぎず本作のメインテーマではない(と思う)。本作はあくまでもミステリーであり、感傷的な死刑存廃論で湿らせてしまうには勿体無いエンターテインメントである。
死を見た先に その問いかけ ★★★★★
社会的影響力の強いミステリー。世間の人々が漠然と抱く死刑のイメージを一変させる。ずらっと並ぶ参考文献なんかを見る限りでも
明確な意図を感じる。他人行儀で素知らぬフリを続けたり、ましてや認知自体の貧困さに対して警鐘を鳴らすため書かれた作品なのだろう。

ただそう言うと、難しい専門知識や専門用語が並ぶ堅苦しい作風を想像するかもしれない。ご心配なく。あくまでストーリーの流れに
沿うように、それらは織り交ぜてあってとても読みやすい。というより、あまりに映像的。あまりに真に迫っているので一気に通読だ。

また推理的な嗜好を満足させる展開に次ぐ展開も秀逸。掛け値なしにラストシーンにいたるまで息も吐かせません。一読して損のない名作
なので興味のある方は是非どうぞ。
古本ですが、大変綺麗な商品でした。 ★★★★★
古本ですが、大変綺麗な商品でした。