難しいことを言っているだけでないのがよい。
★★★★★
ルベーグ積分は挫折して、成果を出していないので、批評をかける立場にはない。
ルベーグ積分を使う計算の解法を求められれば、本書を読んでから取り掛かることにするだろう。
数学の本では、難しく書くことに生きがいを感じている人が多いためか、
目的を持たずに数学の世界だけで生きていくのを清いと感じている人が多いためか、
他の部門の人の介入を許そうとしない。
本書は、TeaTimeでちょっとほっとして、先に進めるのがうれしい。
専門外の人が参入するための階段のひとつだと思う。
いまいちポイントが不明
★★☆☆☆
高校生から一番読みやすいのは「一緒に楽しむための数学」鈴木 正彦、「はじめてのルベーグ積分」寺澤 順、「ルベーグ積分と関数空間入門」いずれも松浦著、「数学が育っていく物語-積分の世界」「固有値問題30講」いずれも志賀著「実解析と測度論の基礎」盛田 健彦「実解析」猪狩惺著などお薦めです。ネットで「意外と位相に関係あるメモ」「ルベーグ積分への遥かなる道程」も面白くわかりやすい説明がありますので必見です。
なぜルベーグ積分を学ぶかは偏微分方程式の解のフーリエ(変換)級数⇔関数解析(ヒルベルト空間の正規直交概念・線型空間論・固有値問題)を数学的厳密に理論立てに必要だから。それと確率論⇔測度論にも必要な概念だから。
コレーは読み物です
★★★★★
本書はルベーグ積分の雰囲気を著者のいう,柔らかいスタイルで読者に伝えることを意図したものであり,通勤,通学途中で読むことすら可能な読み物である.比較的難解と思われるルベーグ積分の主要結果が,これほどまでにかみ砕いて解説されていることに驚かざるを得ない.
予備知識として必要なのは微積分と集合・位相論の初歩であり,若干のミスプリントが気になるものの,ルベーグ積分のイメージを掴むにはこれほどの好著はないように思われる.しかしながら,30講全体の約半分が測度の解説に費やされ,ルベーグ積分が現れるのは100頁を過ぎた第16講以降である.また,30講という制約から,関数解析への応用を予感させるものの,実践的応用についてはほとんど触れられていない.それゆえ,ルベーグ積分で何ができるのかを手っ取り早く知りたい者には少々,期待がはずれるかもしれない.
本書を読み終えてさらにルベーグ積分について知りたいと思った者は,今や古典ともいえるルベーグ積分入門 (数学選書 (4)) に読み進むことが自然であろう.練習問題を解きながら,あるいは少なくとも解答を参照しながらの条件付きではあるが,一見するよりもこの古典は読み易い.
量産作家のやっつけ仕事
★☆☆☆☆
伊藤清三著「ルベーグ積分入門」は、内容は濃いが、「測度論」を強調するあまり非常に読みにくい。この本の著者:志賀浩二氏は、そこを意識してか、ソフトな語り口で「読みやすそう」に書いている。しかし、その実は伊藤清三の本を内容を薄めた上で受け売りしているに過ぎない。著者自身がルベーグ積分を十分に消化し、より明解な形で読者に提示すべく努力した形跡は皆無である。そればかりか、この本の著者がルベーグ積分をきちんと理解しているのかさえもが疑われる。例えば、フビニの定理の証明などは著者の力量が最も問われる箇所だ。そうした箇所を「難しいから」などと、全く証明せずに逃げている。総合的に判断するに、著者が代数、幾何、解析すべての分野におよぶ教科書を大量生産する中で「はい、お次!」とばかりにやっつけ仕事をしたとしか思えない。
一読して、分かったような気になっておわる本
★★☆☆☆
丁寧が迷路のようになって踏ん反り返ったような本です。一読して、分かったような気になっておわる本です。
測度論・積分論を学ぶ方は、既に数学の"語り口"を知っている方でしょうから、もっと違った切り口でまとまった解説をした本をよみましょう。