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集合への30講 (数学30講シリーズ)

価格: ¥3,888
カテゴリ: 単行本
ブランド: 朝倉書店
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基数と序数の彼方に連続体仮説。。 ★★★★★
濃度の概念と整列集合の概念を確実に得ることができます。とかく集合論はパラドックスばかり注目されがちですが、カントルが生涯かけて悩んだ道への入り口まで至極真っ当に導いてくれます。20数年前、はじめに接したのが松坂和夫「集合・位相入門」でした、集合の異様な光景に没頭しました。でも、なぜ整列集合のような人工的なものを考えるのか不思議でした。この本はそれに答え、連続体仮説それに選択公理への正しい認識を与えてくれます。連続体仮説を「可算集合の冪集合の濃度が、可算濃度の次に大きい濃度である」とよく言い表しますが、正しい問題設定ではなかったことがよく分かります。整列集合の概念をもってしてはじめて意味が明らかになります。類書では焦点が当てられがちな、一般受けする「対角線論法」「三進集合」「自己言及(対角線論法の拡大版)」は意外にあっさりとかかれてます。当然ながら公理論的集合論には触れられてません。
濃度や順序数を知っていれば簡単に読むことができます。でも目からうろこの連続でした。

実際、無限とは何だろうか。 ★★★★★
このシリーズはどれも定評ありますが、中でも私はこの巻が好きです。素朴集合論の入門書で、Cohenによる連続体仮説の解決(と言ってよいのか?)のあたりまで、ゆったりとした筆致で解説されています。シェルピンスキの『連続体仮説』に端的に現れているように、無限という対象がいかに理解し難い実相を見せるか、志賀先生独特の名文で語られます。連続体仮説を受け入れると、どのように理解したらよいのかさえわからない、謎めいた命題が次々に現れてくるのです。この本の最後はカントルの簡単な評伝で終わっています(なお、志賀先生の素晴らしいところは、カントルの集合論に対するクロネッカーの批判を、数学史の文脈で正当に位置づけているところです)。感動的な数学書です。
数学の奥深さに感動しました。 ★★★★★
数学とはこんなにも奥が深く感動するものなのか、と考え込んでしまいました。のめりこむと「あぶない」と思うぐらい、ある種の宗教観を思い起こさせます。でも、本当にいい本です。

もともとこの本を手にしたのは、金融工学を学んでいて測度論やルベーグ積分の壁にぶち当たったからです。σ-加法族、濃度、零集合、加算無限、ほとんどいたるところで、等々。これは集合論にさかのぼるしかない、と思ってこの本を読みました。結果として金融工学(数理ファイナンス)に大変役立っただけでなく、数学の奥深さや考え方に大いに参考になっています。今、著者が同じな「位相への30講」を読んでいます。これも優れものですね。
この「集合への30講」は、私にはかけがえのない大切な本になりました。