もともとこの本を手にしたのは、金融工学を学んでいて測度論やルベーグ積分の壁にぶち当たったからです。σ-加法族、濃度、零集合、加算無限、ほとんどいたるところで、等々。これは集合論にさかのぼるしかない、と思ってこの本を読みました。結果として金融工学(数理ファイナンス)に大変役立っただけでなく、数学の奥深さや考え方に大いに参考になっています。今、著者が同じな「位相への30講」を読んでいます。これも優れものですね。この「集合への30講」は、私にはかけがえのない大切な本になりました。