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ムシウタ09 夢贖う魔法使い (角川スニーカー文庫)

価格: ¥700
カテゴリ: 文庫
ブランド: 角川書店
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角川書店さん、もっと作家さんを信頼して、その才能と個性を発揮させてあげてください ★★★★★
岩井恭平氏はライトノベル界の目を覆う程の低レベル化・一極化の中で物凄く頑張っている。その努力と才能を改めて感じさせられる巻だ。
氏はbug編の「夢守る魔法使い」のような話こそ本領であり、ああいう哀しくも温かい話を描きたいのだと思う。消閑の挑戦者及びムシウタの1、2巻を読めばわかる。氏は元々ああいう方だ。
けれどなかなか売れなかったらしく(信じられない話だが)、3巻あたりで方向転換を余儀なくされた(当て推量ではなく、担当氏が『何で売れないんだ、こんなに面白いのに!』と発言した旨、某誌に書かれていた)。それで途中から、妙な喋り方をするキャラや電波なキャラが大量発生するようになったのだ。

氏の凄さは、頭の腐ったオタクが喜ぶような自慰的流行キャラに似ているようで、全く別のオリジナルキャラを創り、硬派な面白さを崩さず、作品の主題を守り傑作を書き続けている点だ。bug4の魔法使いに依存してしまった少女の心に決着がつく巻であり、人の想いの切なさ、友情の温かさ、マネーゲームの装いをした死闘の見事さには震えるほど感動させられた。

だからこそ思う。もっと角川は作家や編集者を、作品を信じ、書きたいように書かせるべきだ。それでも必ずこの作品は大ヒットしたに違いない。それどころか、イロモノ要素を一切含まない、今をも凌ぐ傑作になったのではないか。
出版界が不況? あれほど強引なメディアミックス商法で儲けている角川に金がない訳がない。ただそれを出版部方面に配分せず、上だけで甘い汁を吸っているからだろう。
岩井氏のような才能ある作家や、それを認める編集者にまで自由を与えず、低レベルな自慰的流行を押し付けているようではライトノベルに未来はない。頼むからクリエイターたちを信じ、即結果を求めるのではなく、才能の育成と出版界の将来的繁栄を考えてほしい。
新生むしばね活動開始 ★★★★★
今回はむしばねの話です、詩歌をリーダーに据え活動しはじめた矢先にスポンサー失踪!?そこに手を差し伸べたのは…題名を見たときに直感したbagシリーズのあの人に関する関係者が出てきましたね。赤瀬川七那、色々と問題ありの彼女ですが詩歌との交流で変わることを願います。それよりもまたかっこうの出番が…次巻も楽しみです。それよりもハルキヨは一体何してるのかな?
始原の虫憑き ★★★★☆
むしばねを支援していた宗方が失踪した!?困っていた詩歌たちに接触してきたのは、赤瀬川財閥を率いる少女、赤瀬川七那だった。七那は、虫憑きを商品としてビジネスに使うことを持ちかけるが...

赤瀬川七那など、bugシリーズで登場した人物も登場し、"始まりの三匹"よりさらに根源の存在である“始原の虫憑き”をめぐってのオークションが展開されていきます。謎の言葉、“エンクロージャー”“バブル”“パラダイムシフト”とは!?物語の中で何度も問いかけられてきた「ムシって何なの!?」という問いかけの答えは見つかるのでしょうか?ぎりぎりの状態で自らのムシを制御するかっこうも、ほんのちょっと登場します。全ての謎が絡み合い、話に引き込まれます。次が楽しみです。
虫憑き誕生の謎へ ★★★★★
bugシリーズのキャラが残した影響が人々を巻き込む。宗方&赤瀬川といった大富豪たちが,過去の経済の激震“エンクロージャー”“バブル”“パラダイムシフト”のすべての原因“始原の虫憑き”をめぐって,巧妙かつ狡猾なオークションに参加する。虫の“根源”であるパンドラの筐には・・・

今回もまた数多くの伏線があり,次巻への繋がりを大いに期待させるものとなっている。別シリーズ“消閑の挑戦者”を彷彿とさせるような,金をめぐる様々な感情が入り乱れる展開と,むしばねのメンバーたちの迷いながらもまっすぐ進む様子があいまって,非常に読みごたえのある内容となっている。虫が生まれた頃から生きている虫憑きたちは,何を思っているのか。オークショニアの意図は? それに,出番は少ないが,かっこうが残した数々の疑問・・・
これから何が起こるのか,また過去(bugシリーズの未完の作品)に何があったのか,過去と未来を行き来する中で,謎が明かされるたびに新たに生まれる謎の中で,懸命に生き抜く虫憑きやそれにかかわる人たちの動きに,今後とも注目です!!