『Kind of Love』に次ぐ『Versus』は、60年代から70年代のポップスを消化し、ミスチルテイストを加えてミックスした極上のポップアルバムである。リズムはニューヨーク の「レニクラ」のプライベートスタジオで録り、太いアナログ的な音を作りあげた。
この音によって、大きなポピュラリティの輪の中で、Mr.Childrenは完全に差別化された。<4>や<8><10>など、恋をストレートに表現した詞とメロディラインの楽曲群は秀逸。青春時代の、胸が痛くなるような切なさを思いだし、甘い気分に浸れるはずだ。(生野 舞)
大人な歌への成長
★★★★★
まず、[1:AnotherMind],[6:蜃気楼]はミスチルを象徴とする人間のもどかしさや過ちなどを歌っている曲で、最新のミスチルのアルバムに入っていても違和感がない曲ではないかなと思います。この2曲だけでも前作から大人に成長したあと感じます。
「誰かが定めた自分を演じてる Another Mind」「崩れ去ってやっと気付く幸福」
このフレーズは凄く印象に残ります。
[4:RePlay],[8:Love],[10:My Life]などは、とっつきやすいミスチルサウンドで桜井さんの曲作りの才能を改めて感じます。この3曲はベストアルバムにも入っていて後者2曲はシングル曲ではないですが納得の選出です。
単純な愛を伝えるラブソングではなく、別れの寂しさをなぐさめてくれる曲であったり、付き合う事以外にも存在する愛を歌ったりなどされています。
[2:メインストリートに行こう],[3:and I close to you]は、どちらもノリノリの曲です、タイトル通り女の子を誘ってメインストリートへ出かけたくなるでしょうw ここまで終始のりのりな曲もミスチルの中では珍しいですね。どちらも好きな曲なのですが、1曲目が暗い曲なので流れ的には損してる気がします。
残念な部分を挙げるとすると
・「Versus」というタイトル通り曲調が対になる曲が交互で並んでいる(アルバム全体の流れが良くない。)
・[7:逃亡者]は鈴木さん(ドラマー)の歌ですが、他曲の品質が高いため明らかに浮いています。
・曲数が少ない(商業的に損に感じてしまう、桜井さんが歌う曲は9曲しかない)
・ジャケット見ても、どんなアルバムか想像しずらい(商業的に新規の購買意欲の低下)
クオリティとしてはブレイク後のミスチルと比べても負けない力作だと思います。
青春を真っ向から感じさせてくれる非常にポップなアルバム。次回作でのブレイクも今考えれば当然か。
★★★★★
ミスチルが大ブレイクするひとつ前のアルバム。
「Replay」「LOVE」の2曲に代表されるような
「恋」をテーマにした非常にポップで明るい雰囲気が感じられる名盤。
また、ベスト盤の選曲から漏れてしまったものの
2曲目「メインストリートに行こう」
9曲目「さよならは夢の中へ」
も秀逸な出来栄えである。
また前作に続いてボーカルが鈴木の「逃亡者」も今やアルバム内でしか
聞けない非常に珍しい曲となっていて貴重性が高い!
聞いて分るが、次回作で大ブレイクしたことも今考えれば当然だった。
このアルバムの出来栄えからして当たらないはずがない。
先物買いのファンにしてみれば「何を今更」であろうことは百も承知で。
初期のミスチル
★★★★★
歌詞カードの写真とか凄く時代を感じますね。Everythingほどじゃないけど、何か今と比べると凄く若い!!こんな時から今でも売れていてメンバーもかわらないミスチルはすごいですね。誰か脱退してても良さそうだけど…。中学とかからの付き合いなんでかなり仲良いんですね
このアルバムについてですが、ミスチルのアルバムは基本そうですが捨て曲がない!あたまのAnother Mindから名曲my lifeまで。全ていい。"さよならは夢の中へ"なんかは自分はそんとき幼稚園児だったのになんか懐かしくなりますね。
あとJENこと鈴木英哉さんがVOCALを務める数少ない作品の"逃亡者"。JENって歌うまいなと思わせてくれます。この時は当然だけどJENは(Drums,Vocal)って書いてあるところも必見ですかね。ファンはもちろんあまりミスチル聴かない人にもおすすめです
甘酸っぱい気持ち
★★★★★
たまたま半額セールでGETしていたこのアルバムですが、ライブ参戦をきっかけにまた聴いています。
ミスチルを聴き始めた中学生時代を思い出し、何とも言えない懐かしい気持ちになっています。
まぁそれはさておき、私は「逃亡者」と「my life」が好きです。
「逃亡者」はところどころ声が出し切れていないというか惜しいところがあるのですが、
鈴木さんの声とかわいらしい曲がとっても合っていていい感じです。
「my life」はサウンドがすごくキラキラしていて明るい曲なんですが、うまく韻を踏んだ歌詞が切なくて・・・でも笑顔になれるというか。
いい事ばっか ある訳ないよ それでこそmy life♪
初期ミスチルの集大成的作品
★★★★☆
明暗の曲が非常にはっきりと分かれ出した、まさしくアルバムタイトル通りの「対決」。
桜井君の揺れ動く心の振り子が、明にいったり暗にいったり…。
そのメリハリを楽しめる、初期ミスチルの脱皮的過渡期作品といえる。
初期ミスチル作品の集大成ともいえるアルバムだ。
どれも粒ぞろいの名曲で、結構何度も聴けるいいアルバム。