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犯罪ホロスコープ〈1〉六人の女王の問題 (光文社文庫)

価格: ¥650
カテゴリ: 文庫
ブランド: 光文社
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星占いの6つの星座をモチーフにしたフーダニット連作短編本格パズラー集 ★★★★☆
’87年に『十角館の殺人』でデビューした綾辻行人をはじまりとする「新本格ムーブメント」第一期生で、有栖川有栖、歌野晶午、我孫子武丸らと並んでその代表的ミステリー作家・法月綸太郎による、星占いの12星座のうち6つをそれぞれモチーフにした連作短編集。初出は’04年から’07年にかけてミステリー専門誌『ジャーロ』など。

[牡羊座]ギリシャ羊の秘密:ホームレス殺人のヒントは犯人が漏らした言葉と発見者の盗まれたミリタリージャケットにあった・・・。
[牡牛座]六人の女王の問題:マンションから転落死したライターの残した不可解な俳句。はたしてそれらに隠された意味は・・・。
[双子座]ゼウスの息子たち:山中湖のリゾートホテルで殺されたルポライター・実はプロの恐喝屋と、双子同士で結婚したオーナー夫妻との関係は・・・。
[蟹座]ヒュドラ第十の首:巣鴨の霊園で発見された男の他殺死体。重要容疑者は3人。そのうち真犯人は誰だ・・・、そして意外な結末が・・・。
[獅子座]鏡の中のライオン:獅子座生まれの「女王様」女優殺人事件は、その妹と新人シナリオライターの存在と一組のピアス、そして歌舞伎が解決のキーを握っていた・・・。
[乙女座]冥府に囚われた娘:水中毒で意識不明の植物状態になった女子大生。一通の不可能なメールと熱中症で死んだ上級生が謎の広がりを見せる・・・。

いずれもエラリイ・クイーンに対するオマージュが盛り込まれ、根底にはそれぞれの星座にまつわるお話が関係しており、短編といえども伏線がちゃんと張ってあり、名探偵法月綸太郎が鮮やかに謎を解く、フーダニット本格パズラーの6連発が充分楽しめる。

〈星座シリーズ〉の前半六編 ★★★★★

エラリイ・クイーンの短編集『犯罪カレンダー』のコンセプトに倣い、黄道
十二星座とギリシャ神話にまつわる謎を名探偵・法月綸太郎が解決して
いくという形式が採られたオーソドックス(あるいはベタ)なミステリ短編集。

本書にはシリーズの前半六編(牡羊座〜乙女座)が収録されているのですが、
パズラーとしての出来映えでは、やはり、雑誌(もしくは夕刊紙)に懸賞付き
犯人当て小説として発表された「ゼウスの息子たち」、「ヒュドラ第十の首」の
二編が抜きんでています(特に、「ゼウスの息子たち」の双子トリックが秀逸)。


星座や神話といった制約のため、ご都合主義的な処理がなされた箇所もある
のですが、収録作品全てに何らかの趣向や読みどころが用意されてもいます。

それに、苦悩から解き放たれた(?)法月綸太郎
の活躍が読めるのは、ファンとしてうれしいところ。


何はともあれ、シリーズ後半の六編全てが執筆
され、一冊にまとめられる日が、待ち遠しいです。



※収録された各短編の内容については「コメント」をご参照下さい。