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法月綸太郎の功績 (講談社文庫)

価格: ¥720
カテゴリ: 文庫
ブランド: 講談社
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人間関係の組み換えによって、変化していく事件の構図 ★★★★★
◆「都市伝説パズル」

  松永俊樹の家で、サークルの飲み会が開かれた。

  散会後、ケータイを忘れていたことに気づいた広谷亜紀は、松永の家に
  戻るもインターホンに対する応答がなく、家のカギも掛かっていない。

  酔って寝てしまったと判断した亜紀は、彼を起こさないように、
  暗闇のなかでケータイを探し当て、そのまま帰っていた。


  翌日の午後、宅配業者によって殺害された松永が発見された。
  現場の壁には「電気をつけなくて命びろいしたな」といった
  血文字が書かれていた。

  実は今回の一連の経緯は、亜紀たちが飲み会の際に話題にした
  都市伝説と酷似しており、サークルの誰かが見立て殺人を行った
  と考えられたのだが……。



  《安楽椅子探偵もの》。

  三角関係のため、被害者に怨みを抱いている友人、第一発見者など、
  疑わしい人物を犯人と仮定し、綸太郎と警視が推論を繰り広げます。


  ポイントとなるのは、現場に残された血文字。

  「都市伝説」といったおどろおどろしいイメージが重ね合わせられていますが、
   その底にあるのは、あくまで功利的な犯人の打算です。


  事件の解明が、新たな「都市伝説」の萌芽と
  なったことを暗示する結末も洒落ています。



◆「縊心伝心」



第55回日本推理作家協会賞受賞作「都市伝説パズル」を収録 ★★★★★
◆「縊心伝心」

  不倫相手のOLが自殺すると電話をかけてきたため、あわてて男が
  彼女のマンションに駆けつけてみると、すでに首を吊って死んでいた。

  しかし、のちに死因は縊死ではなく、後頭部の打撲であることが判明する。

  男が女を殺した後、発見者になりすまし、自殺したように偽装工作を行ったのか?


  現場にはホットカーペットが敷かれていたのですが、なぜかこたつが
  置かれていない半面を暖めるようにスイッチが入れられていました。

  このことを糸口に、事件の真相を導き出す綸太郎。

  本作の犯行は、悪意ではなく歪んだ愛情が、家電に取り囲まれた
  現代人の生活環境のために不幸にも具象化してしまったものです。
 
  

◆「イコールYの悲劇」



◆「中国蝸牛の謎」



◆「都市伝説パズル」



◆「ABCD包囲網」



論理 ★★★★☆
 2002年に講談社のベルスとして出たものの文庫化。
 法月綸太郎の活躍する5編が収められた短編集。タイトルはエイドリアン・ドイルとカーの『シャーロック・ホームズの功績』から。
 なかなかの出来の作品が多い。粒ぞろいでハズレがない。ただ、以前の作品に比べると論理構成で押していく傾向が強くなっており、合わない人もいるかも。 図書館の話はない。
多少物足りないかな? ★★★☆☆
久々の法月倫太郎シリーズの新刊は、短編集です。
相変わらず苦悩する名探偵&作者の両法月綸太郎氏がいい味を醸しております。
しかし、既にアンソロジーなどで発表されて作品が多く、多少物足りないかな?

いい加減そろそろ長編が読みたいのですが… と思うものの、
あとがきを見る限りでは、まだまだ新作長編に出会える日は遠そうです。

短編大好き! ★★★★☆
「第三回本格ミステリ大賞」の候補に選ばれましたが、惜しくも。

「本格ミステリ」って聞くと
長い長い長編で重くて難しいってイメージじゃないですか?
それが「~功績」は長くもなく、
ミステリの面白いとこどりという感じで、
短編好きの私にとっては「拍手喝さい!」
個人的には、短編(短編集)が
もっともっと評価されてもいいと思います。

長編もいいけど、手短に読める短編は通勤のいい友達ですから。