しかし、そうは言いつつも「悪女」の二文字に惹かれる人は、目を背けたくなるような「悪女」の何たるかを味わいつくした先に何が見えるか、を試してみてもいいかもしれません。
基本的にはフランス文学を題材とした恋愛論・人間論です。処々に四角張ったモラリストを挑発するような言葉がちりばめられていますが、そこから著者の真剣味を読み取ってもらえれば、きっとこの本の世界に入っていけるでしょう。