心地よく響く
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はずかしながら、塚本さんの高名を知らず、定家の短歌集をさがしていて立ち読み、購入しました。つまりは、ピンときた!
旧字旧かなの文章は、なれてくるにつれ心地よく、定家の歌をよんでいるはずなのに、いつのまにか塚本ワールドにひきづりこまれ、助平ではないエロチックのことを耽美というのかな、などと思ったりもしました。
構成は、定家の歌から百首選び、まず歌を載せ、その解釈を詩にして、さらに文章による解説がつく丁寧さ。
もしかしたら、学問的王道からははなれた、歌人の解釈なのかも知れませんが、僕には響いてきました。