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グールドを聴きながら (小学館文庫)

価格: ¥620
カテゴリ: 文庫
ブランド: 小学館
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表題(グールド)に惹かれて買いましたが ★★★★★
どこか影のある立花と主人公の真央子ですが、その新しい高校生活での物語です。
真央子が立花に寄せる思いはとても他愛なく純粋で、それに対する立花の態度は、自分になついてくる真央子に好意は抱きつつも、
彼女の心は別の所にあるというすれ違いが、切なさをも感じます。
グールドの「うちにおいで。君のために弾いてあげるよ」という言葉の引用がとても好きです。
人生の早いときに出会っておくべき作品 ★★★★★
深く感動。
これはいい買い物。早く読めばよかった。

短編のなかでは表題作、種、DRY ICEが逸品。

これだけ、「あることがら」だけを深く考え、悩み、
びくびくしながらも人と正面から関わる「高校生」は、
今の時代もういないね。大人でもいるかな。
自分がどこまで親友だったんだろうと呆然と考える気持ち・・・
これは痛いし重い。

そう思うと、こうした珠玉の作品は、初出の時、誰がどういう人生のステージで
読んで感じたのだろうか?と興味を覚える。
残酷な美しい鏡に嫉妬する ★★★☆☆
組み合わせのせいか、吉野朔実の中でもかなり実験的な短編集に感じました。
表題作は冒頭に二人の女子高生の姿で現れます。
グレン・グールドというピアニストをご存じの方とそうでない方とでは受け取り方は違うかもしれません。
グールドについては”逸話の多い人”としか認識していなかったので、
彼の作品を追究する主人公達(動機はそれぞれ異なる)の姿が新鮮でした。でも表題作はただの音楽話ではない。
それは例えれば鏡面として機能する。同じ物を映しているようでも、主人公達は別の生き物。
別の存在。そして最後には一個の生き物として突き放される。

吉野朔実の作品は詩情にあふれています。表題作ばかり述べましたが
作品全体のトーンとしては、今回はいつもよりやや重たく感じました。
表題作を読んだ感想 ★★★☆☆
表題作を読んだあとの私の感想は、
「主人公の気持ちわかるな~、恋愛でも友情でも、自分が相手を
好きなほど相手が自分のことを好きでないと自覚する時は切ないよね~」
  
でしたが、友達に読ませたらその子の感想は
「結局新しい依存対象を見つけたわけね」でした。

友達の、きついけれど鋭い見解に驚いた作品です。

『美人なんて退屈』彼女の横顔は空虚さと寂しさが共存している・・・ ★★★★☆
表題作のグールドとは、奇人で天才と呼ばれたピアニストの名前。主人公は高校生のどこにでもいるかのような女の子。彼女は、入学と同時に1人の容姿の端麗なクラスメートに急接近する。憧れと、羨望。その美人の好きな人がグ-ルドというわけで、同じ歳でありながらも自分とはかけはなれた大人の危うさを身につけた友に対しての主人公の想いは、男性にめざめる前の思春期に訪れる美しい同性への微妙な愛情。吉野さんの作品は、人間心理の描写にとても優れている。喪失と再生。
他の4つの物語りも、人の持つリアルな感情を扱い、簡単にははっぴーえんどでは終わらせない、奥深さがある。重さもあるが、それを乗り越えること、作者は希望をいつも探しているように思える。