音楽のある風景
★★★★★
かって日本のロック、ポップスの基礎を築いた、はっぴいえんどのメンバーだった松本隆先生の記念盤。ひとり、ひとりが優れた才能を持つグループで、あったが先生は作詞という世界で一時代を走り抜けた。
少し前の時代には阿久悠という天才が昭和の歌謡を引っ張った。その数は星の数ほど…といったくらいのヒット曲を生み出した。それは俺が、まだ小学生くらいの時代だ。
そして中学生になる頃には女性より女心の分かると言われた歌詞を創る天才が現れた、それが松本隆先生である。
この時代が青春だった人には、たまらない程の楽曲が収録されている。そして今の時代では、こんな歌詞を作る事も、これだけの仕事を短期間に、こなせる人は存在しない。
平成、生まれの人には何の興味もないような楽曲かもしれない。俺も基本はロックやブルースを普段、聴いているが、物書きの仕事をしている現在では、このアルバムを流しているだけで気持ちが豊かになり仕事が、はかどる。
今のデジタル化された音楽に満足されてる方には別に無理に勧める気はない。ここに収録されている音楽は1〜2ヶ月で消えていく現在のような使い捨て楽曲ではないのだ。ましてイヤホンやヘッドホンで自転車に乗りながら聴くようなものではない。
ちゃんとしたオーディオを持っていたり(ちょっとしたコンポでもいい)長時間、車に乗る方には絶対、満足できる作品集である事を知って頂ければ幸いである。
80年代中心の音楽で90年代の売り上げ枚数と比較すると数字的には劣る。何故ならば80年代はレンタルレコード全盛期だったからだ。しかし、その借りたレコードを、みんなで聴いて、みんなが知ってるヒット曲なのである。90年代はCD全盛期。個人で購入し楽しむ時代だったわけだ。
そして今は残念な事になっている…