誰でも出来る、質問を主体とした営業手法
★★★★☆
営業本は世の中にたくさんあります。
そのほとんどは、反論処理メインの、少額取引に有効な手法だと
本書にはありますが、私もセールス経験、読書経験から
全く同じ事を感じていました。
本書は、少額にも使えるが、むしろ大型商談をまとめていくための
SPINを使った質問セールス術が紹介されています。
出来る営業は質問が上手というのはよく言われますが、
本書に書いてあるような、状況→問題→示唆→解決といった
ステップは、成功している事例を振り返るとその通りになっている
事が多いと思います。
大型取引案件を扱っている方、セールス成績を上げたい方は
一度読んでみる事をオススメします。
姿勢がいい
★★★★☆
評価には値する調査かもしれない、と思うのは、
調査の視点が細やかなことと、
専門家ならではの目のつけどころが斬新な点です。
特筆すべきなのは、
より正しい判断をする為には、何を含め何を省くかという作業について、
自分の心を誘導せず、真摯に向き合うべきナノですが、
それが追求されている ことでしょう。
ただ、具体的にはどうやって調べたのか。。。
ということのほうに興味が出てきたりしましたが。
"大型" に限らず参考になります。
何度もその有効性を現場で実証してきた、信頼性の高い営業手法
★★★★★
この本の著者は、うまくいった商談のポイントを集め、仮説を立て、データをとり、たまたま市場が景気が良かったなどといったデータに影響のある要素を徹底的に調べ上げた結果から、大型商談での成功方法を体系立てて説明しています。SPINは日本でも大分昔から取り入れられていたのでご存知の方も多いと思われますが、お勉強として学ばれて、実践はされなかった方は、再読してそのシンプルな方法を試されると、良いのではないでしょうか?簡単におさらいしますと、SPIN理論の原点は、Situation(状況質問)で顧客の現状を把握し、Problem(問題質問)で潜在的な顧客の抱える問題点顕在化し、Implication(示唆質問)により、顕在化した問題点に隠れた深刻な問題点を顧客自ら気づくようにし、その解決策をNeed-payoff(解決質問)により、あなたの売り込もうとしている商品がそれを解決できる手段であるというあなたの提案へ誘導するものです。大型商談では成功している営業は、顧客に対して行き当たりばったりの質問は決してせず、このような意図に基づく一連の質問をすることで、成約率を高めていることが分かったそうです。では、good luck!
並以下の企業の大型商談には、もうひとつ何かが欲しい
★★★★☆
基本的には、押し付けがましい営業ではなく、事前に顧客のニーズを
想定し、更に、顧客の話を聞くことからニーズの確認を行い、
顧客が使用している製品やサービスが抱えている「潜在コスト」を
顧客に認識させ、顧客がソリューションを自ら求める方向に
話を持っていき、最終的にこちらの提供するソリューションに
顧客を満足させて、対価を支払っていただくための技術についての本です。
押し付けがましくしないことの有効性は、心理学のブーメラン効果と
表裏一体の現象でしょうから、説得力があります。
読後の感想ですが、競争優位性のある製品やサービスを持っている
企業の大型商談ならば、このSPIN営業術でより効率的に売上高を
伸ばせるのだろうと感じましたが、他社比並以下のサービスしか持たない
企業にとっては、もうひとつ何かがあれば・・・といったところです。
全体的には、読んで良かった本です(微笑ましい誤字がありますが・笑)。
実際に営業に同行して集めたデータの重さ
★★★☆☆
トップセールスが語る絶対売れる方法、のような本は沢山出ています。読んでいる間はやる気を鼓舞されるかもしれませんが、法人を対象とした営業の場合、何らかの成果が出るということは多くないのでないかと思います。
セールスで大成功した人の方法、例えば個人向けの安価な商品の成果が、法人向けの大きな商談にそのまま使えるかどうか、また、本人が成功の鍵と思っているのと別のことが実は効果を上げていたのではないか、という疑問も出てきます。
この本は実際の法人営業に同行して沢山のデータを取り、何が商談を成功に導いたか、逆に何がいけなかったかの統計から、成功する営業の方法を説いています。従来良く言われたこと、たとえばclosed questionではなくopen questionをせよ、というのが、少なくとも法人向けの大型の商品の販売では、それほど効果的ではなかった、などの意外な事実をいくつも発見しています。
ではどうすれば良いのでしょう。それがSPINという質問の仕方です。
相手の状況(Situation)を尋ねる質問
顕在する問題(Problem)を語ってもらう質問
問題が及ぼす潜在的な影響(Implication)を掘り起こす質問
ニーズの価値(Need-payoff)を顧客の言葉で言ってもらう質問
この頭文字を取って著者はSPINと名付け、それぞれの効果と適切な使い方を述べています。
また、法人向けの大型商品の販売では、製品の特徴(feature)の説明は効果が低く、一般的な利点(advantage)を述べても反論を招き逆効果、顧客の問題を解決する利益(benefit)を伝えることのみが効果的、という調査結果も意外でした。
法人営業に成功する方法を、個人の経験からではなく、科学の対象として、初めて解明しようとした本であり、また、十分な効果を上げていると思います。さらに、この方法を知識として理解するだけではなく、体得するための練習方法にも言及しています。
法人営業に携わる方に強くお勧めしたいと思います。星を六つ付けたいぐらいのすばらしい本です。
以上、原著SPIN-Sellingのレビューに書いたことを、こちらにも転記しました。なお、この本では、Implication questionを「示唆質問」、Need-payoff questionを「解決質問」と訳しているようですが、これでは読者が誤解する可能性があります。
翻訳の質が分らないので星は中立の3つにしておきます。
バイブルですね。
★★★★★
これはバイブルです!読み物としてもすごく面白く、何度読み返しても新鮮な気持ちで読めます!