ホセ・アレアスの復帰
★★★★☆
サンタナをファースト・アルバムからずっと聞いてみると、やはりホセ・アレアスの力強いティンバレス・プレイが曲にメリハリをつける上で大きな役割をしていたのは間違いないだろう。それが「アミーゴス」では彼が抜けてします。レオン・チャンクラーとかエスコベドーが
代わりをしても何だか弱く感じてしまう。このアルバムではそのホセが復帰し再びその強烈な
プレイを聞かせてくれる。特にトップのアップテンポの3曲は切れ目なく演奏されるのだが、
ホセが大活躍している。ジャケットの絵もそうだが何だか本来のサンタナが戻ってきたように
感じた。
かなり売れ線だが?
★★★☆☆
いやはや何でこんな内容になったのかわからないが、曲自体はキャッチーでコマーシャルでかなりわかりやすい。当時のコアなサンタナファンはひいたのではないだろうか。しかし考え方を変えてみるとこのコンセプトはsupernaturalにも結びつきそうだ。どこが違うのか、それは
このアルバムのチープさにある。自分の個性を忘れ、とりあえず人気回復を目指した。中にはE,W&Fもどきの楽曲まで含まれている。当時は人気の面で完全に追い越されていたからね。コンサートも彼らの前座だったし。なにやらそのままのレベルで終わりそうなサンタナだったが、自らのアイデンティティを取り戻し、最近の好調につながった。長くやってれば浮き沈みもあることを如実に教えてくれるアルバム。
デビット ルービンソンのお仕事
★★★★☆
当アルバムは70年代後半のサンタナのショウケースとでも言えるものです。ブラックマジックウーマンぽいラテンロックものあり。哀愁のヨーロッパ風のサンタナ節があると思えば、ラブ・バラードまであります。どれも角が取れて聴きやすいのですが、インパクトに欠けるところがあります。サイドメンとしてのソロが好きで、ソロ名義のアルバムも、好きな曲はあるけど、通して聞くのはチョットという方にお勧めです。リリースが77年ということもあり、ブラックファンク的なノリもあります。それもそのはず、プロデューサーがかの有名な(?)デビット ルービンソンです。そうハービー ハンコックの「ヘッドハンターズ」をプロデュースした人です。カメレオンの冒頭のベースラインを弾いていたポール ジャクソンも当アルバムに参加しています。ヴォーカルにクレジットされているウォーターズは、後にサンタナがハンコックと初めて共演した「モンスター」というアルバムにも参加しています。ルービンソンの人脈を感じさせます。私は好きですが、売れ線狙い的な感じはあります。この他にも高中 正義のフレーズの元ネタっぽいフレーズがあったりと、いろいろ発見があります。