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イッツ・オンリー・トーク (文春文庫)

価格: ¥440
カテゴリ: 文庫
ブランド: 文藝春秋
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純文学の終焉 ★☆☆☆☆
散文的な無駄話です。
「すべてムダ話さ」と免罪符を打つのは巧いです。
解説は、絲山作品を愛する書店員さんが書かれていて、
作家と一般読者の垣根がなくなったのを感じます。
絲山さんと書店員さんが一緒に飲んでいる光景を
ありありと思い浮かべてしまいます。そっちの方が楽しかったりして。
新しいタイプの作家が誕生したと思いました。
同時に、純文学の終焉を感じます。
ケータイ小説が受けているのを憂慮している場合ではありません。
もともと小説を読むのが嫌いな人でも射程距離に入る作品となったら、
こうなる、という見本のようです。
一番最初に読む絲山作品がこの本だと、失敗するかも。
あるといえばあるし ★★★★☆
主人公の周りに配置されたEDのマザコン議員、鬱病のヤクザ、元ヒモのいとこの居候、セックスフレンド的な痴漢K。
そして躁鬱病の持病持ちで画家の主人公。

キャラクターが立っていて面白く読めました。
だめな奴だけど、なんとなく一番まともに思えたのがいとこの祥一。

あるといえばあるし、ないといえばないような世界を上手く切りだしていると思う。

併録している「第七障害」もなかなかいい。
ブログで十分 ★☆☆☆☆
精神疾患を持つ女性、安易に性を使った展開、辺鄙なところで人と知り合う等閑なストーリー。

余りにも浮薄な内容を、特異な小道具によってのみ小説風に仕立て上げただけの、
ブログに無精髭が生えたレベルの作品。

これを読むくらいなら、個人のブログを漁って読んでいればもっと愉しめるだろうし、
ケータイ小説で十分なほど。

最近の作家に多い、「だからどうした」、「それで何が言いたい」といった内容のものを、
わざわざ小説というものに化けさせて、中身の薄い、箸にも棒にもかからない、
まさに「読み捨て」小説を乱造する人らの、典型的な特徴を兼ね備えた作品だと思う。

はっきり言って読み終えても、再度その世界に浸るべく、あるいは描写の妙を探るべく読み直すことはないと思う。

そう言った意味で、こういった安易な作品が世に罷り通り、支持される現代日本の文学事情は暗いと言わざるを得ない。

まあ表題作は駄作なんだけど。 ★★★☆☆
2008年11月末現在、絲山秋子の小説の中では、表題の作品「イッツオンリートーク」は最も魅力に欠ける小説でしょう。すべてが「狙った」と受け取られてしまうことにもうなずけるし、人物が描き込まれていないことも否定しません。表題作のみで評価するなら☆1つか2つでしょう。他のレビュアーの酷評も、まあ仕方ないよね、と思えます。逆に高評価をつけている人に違和感を感じるほどです。ただ、第七障害は☆4つでしょう。この話の美緒的な人物が、以後の絲山作品のアクセントになっているように感じます。それから、この本と「スモールトーク」を読んでホンダビートを衝動買いしたのはボクだけでしょうアハハハ。バカですよハイ。
足して☆3つ、てことで。
映画の原作本として読みました ★★★★★
表題作「イッツ・オンリー・トーク」が最近観たDVDの原作本になっていたので、
すかさず読みました。うつ病の主人公と主人公を取り巻く様々な変わった人たち。
重たい内容も軽く、軽く読み飛ばしてしまえ、とばかりにテンポよく話は進みます。
いくつものエピソードの積み重ねで、ストーリー性はないのですが、一つ一つの
エピソードが、柔らかくて、重くなくて読み易い。読後感は爽快です。

第七障害は、打って変わってストーリー性のある、真面目な小説。
作者はこの軽いのと、泣かせるのと、両方書き分けられる素質を持った方。
さすがに芥川賞受賞作家だなあ、と感心させられました。