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袋小路の男 (講談社文庫)

価格: ¥420
カテゴリ: 文庫
ブランド: 講談社
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袋小路の男 ★★★★☆
めぐりあわせが悪かったら自分もしちゃうかもしれない、こんな恋愛。
恋人とはとても呼べない男だけど、やっぱり最後はこいつに落ち着く。
こういうことってあるかもなーって思えるような書き方がうまいと思った。
自分に足りないもの、欠けているもの ★★★★★
 報われないと解っていて、それでも好きでたまらなくて・・・という経験は誰でもあるだろうが、出会ってから十二年も近からず、遠からずの距離で慕い続けるというのは、スクリーンとかブラウン管の中とかの相手でもない限り、あり得ないだろうと一度読んでみて思った。
 でも「小田切の言い分」を読んでみて、それもアリ?なのかも、と思えた。

 でもやはりダメだ。自分には無理だ。日向子になるにはどうしたらいいんだろう?
 何が足りないんだ?欠けているんだ?
 我慢?忍耐?悟り?母性?愛の深さ?
 
 ひとつ間違えばストーカーだが、日向子は違う。
 セックスレスだから都合のいい女、とも違う。
 決して届かないと思っていたが、気が付いたら小田切の近くにいた、というのが正しい。
 前を遮っていた女達が入れ替わろうともしかし、日向子のポジションは変わらない。

 日向子にあって、自分にないものを見つけあてたとき、自分とは違う自分になれる気がして、繰り返してページをめくってしまう。
途方に暮れる・・・。好きな作家の好きな作品。 ★★★★★
「袋小路の男」「小田切孝の言い訳」
糸山さんの本でしばしば目にする、この行き詰まり感。切ない程に胸に迫ってきます。
そしてこれまた同著の「ニート」や「沖で待つ」でも目にした一人称視点で淡々と綴られる形式がとてもいいです。
表題作で、小田切に片思いし続ける大谷日奈子の視点というのがとても偏っているのです。
一人称の「私」から見た対象=小田切を描くことで、同時に「私」自身を真に描いているのですから当然です。つまり、この偏りが必然であり、この偏りこそが作中、同時に描かれた日奈子の姿でしょう。
続編「小田切孝の言い訳」においては双方の視点で描かれているのですが、ここに於いてまさに言い訳をする小田切孝と、表題作で日奈子が想いを寄せる、彼女の視点で描かれた「あなた」=小田切孝とで、読者から見ると焦点が合わないのです。
つまり「私」から見た小田切は小田切のある側面、あるいは虚像に過ぎないのです。それに対して、それとは全く独立して小田切という人物=「俺」が存在するわけです。
初めそれに違和感を覚えたのです。
ですがこの不一致は、偏った各々の主観に於いて必然的に横たわる問題であり、だからこそ2人の間に距離が必要になるのだろうと思いました。そして、この距離がある温かさを保って作中、描かれています。
そしてこの「距離」は同著者の作品で度々描かれています。2人の間に介在する距離を無視するような暴挙にでではいけません。この距離はなにも虚しい空白ではなく、寧ろ繋がり続けるために必要な媒介なのです。そういう倫理観なのだと思います。

ただ、この2人の切っても切れない関係性はその未来に何の保障性もなく、その不確かさを変えようとして焦っても変えることが出来ないことが、また判りきっていて・・・・・読後、なんだか途方に暮れてしまいそうです。
袋小路の恋愛にはまりつづけているせつなさ ★★★☆☆
 長いあいだそばにいても、思いを寄せ続けても報われない。だから先に道はない、とどこかでわかっていても、ふっきれない恋…… 。誰もがそんな経験を、そっと心のうちに持っているはず (それにしても、日向子の場合は長い!)。 糸山さんの描く今度の恋模様は、スタイリッシュなのにおセンチ。「あなた」という一人称の呼びかけに、せつなさは否応なくあおり立てられる。けなげな恋愛を時々ぼそっと書いてみせる彼女は、なかなかうまいと思った。
悪くはないが印象に残らない作品 ★★☆☆☆
以前にも読んだコトがあった。。。しかし、全然覚えていない。
ってゆーか、読みながら、どっかでこういう内容の小説読んだコトあったよな〜?
と、首をひねりながら読んだ。
もしかして読むのを途中でやめた本かな?と、思ったが、
短編最後の、「アーリオ オーリオ」を読んで
あ、やっぱ、この作品読んだコトがあったわ…と、思い出すが
いつ読んだかとか全然思い出せず。

文体がキレイなので☆2つにしたが、(☆いくつにするか悩んだ)
内容的には、覚えていない程、印象に残らない作品という事になる…。

指一本触れないけれど、友情とは違う?何かがある男女、
歴史はあれど…腐れ縁とでもいうのだろうか…悪くはないと思う。
でも、記憶には残らない作品なのである。。。(完)