ツンデレという病
★★★★★
この作品中ではツンデレは病気として扱われているが、そこから派生する精神状態は現実社会でも見られる。
百舌谷さんはツンデレが発症することを避けるため誰にも関わらないように生きようとしているが、それは嫌われたくないという感情からなのだ。
好きな人から嫌われたくないから自分の本性を隠す。相手を遠ざける。嫌われている自分に関わって迷惑をこうむって欲しくない。
これって病気を発端としなくともありふれている感情なんだよね。
過剰なだけで、この漫画は病気ではなく普通の人を描いているんだ。
こんな鬱屈した感情を描けていることも、訳のわからないギャグ漫画に仕上げていることも驚嘆の一言。
まあギャグパートが無いと重すぎて読めないけどね(笑)
ますます変態ぶりに磨きがかかってきた
★★★★★
このツンデレ・ラブコメ(?)も4巻目。3巻目でちょっとその変態ぶりが大人しくなったかと思わせたが、今回は、その変態ぶりが復活。ただ、それだけではなく、主人公たちの微妙な恋愛関係(子どもだけどね)が微笑ましくもある。
ストーリーは支離滅裂だけど、なかなか面白いコミック。
終劇の予感
★★★★★
時限爆弾の秒針を刻む音を思わせる「夏休み篇」の3巻から半年少々、
待ちに待った百舌谷さんが帰ってきた!
4巻では「肩の力が抜けた」味を楽しめました。
怒涛の「感情の奔流」を続ける泥臭さは、
篠房さんには気恥ずかしいのでしょうか?
しかしながら、4巻で楽しめるコミカルな少年少女たちの
エピソードはやがて来る「終劇」に向けて、爆発力を溜め
込むかのような不穏な「軽さ」が漂います。
願わくば、少年少女たちが明日も生き抜き、
大人たちは責任に耐えうる大人たらんことを。
ツンデレ病さえなければ・・・
★★★★★
世界初のツンデレ病漫画といえよう。
それ以外、この漫画の評価をするのは厚かましくて
語ることができません。
まぁ、別作品で篠房六郎様の漫画の評価をしますと・・・
全作品が☆10超えです。
5つじゃ収まりません。
空談師・ナツノクモ・多々短編集含め、作品としての
内容の濃さは篠房六郎様しか表現できない世界観だと思います。
まぁ、参考になりませんが「百舌谷さん逆上する」は一読かとおもいます。
これからですよ 篠房さん!
★★★★★
表紙裏のコミックにレビューを書くというのも、まったくもってアレでふざけてますが、
どうせ中身についてのレビューを書いても、参考にならない票が付くだけなので、
今回は表紙裏のコミックについてレビューします。
結局のところ、コミック業界もメディアとして、もはや他の業界とは異なるを
失ったということだと思います。
今はその過渡期かと……どちらにしても「オタク」もムーブメントの一つに過ぎない
ものですし、篠房さんはもはや「作家」ですから、あくまでも「オタク」は趣味の
範囲で楽しんでいけば……と思います。
篠房さんは、これからは「作品」を追求していく漫画家として活躍して欲しいと
思います。それこそ100万部単位のメガヒットや億万部単位のギガヒットとは
縁がないかも知れません。
でも、闇雲に総発行部数を伸ばすことを競うだけでは、これからのコミック業界は
ダメになると思います。むしろ、これからのコミック業界にとって、篠房さんは大切な
存在となっていくと思います。
もっと自信を持って、頑張って欲しいと思います。
陰ながら応援しています。
ちなみに、4巻になっても面白さは変わりません。
むしろ、物語として幅が出てきたように思います。
既刊ではストーリー展開に独特の癖があったように思いますが、本巻では
それがかなり和らいで、幅広く個別の登場キャラクターが活躍するようになってきて、
語りの巧さが出てきています。マニアックな人には、つまらなく映るかも知れませんが。
次巻が楽しみです。