らも氏の力で読む手が止められない
★★★★☆
文句なしに面白い、3巻組の長編ミステリー。
参考文献はたっぷり42冊。 そのエッセンスを
著者が紡ぐことで、ここまで面白い作品となった。
第1巻 日本。マジックと超能力、そして宗教。
第2巻 ケニア。広大な大地と呪術、真の敵現る。
第3巻 日本。繰り広げられる果てしない戦い。
舞台を日本からケニヤに移し、物語は進んでいく。
前巻に引き続き、その見事なまでのリアルな描写が、
読者も共にアフリカの大地を踏みしめているかの
ような錯覚を覚えさせる。
一見のどかなアフリカの大地からは想像も出来ない、
人々を結びつける呪術という明るい光と漆黒の闇、
その担い手たる呪術師達との出会い、そして現れる
バナナのキジーツと、彼等に対峙する強大な力。
ぎっしりと中身の詰まった、テンポの速い巻だ。
日本が世界に誇れる冒険小説
★★★★★
第2巻の本著を要約するなら『アフリカ危機一髪』。新興宗教の一番厄介な洗脳からは逃れられたものの、アフリカの呪術者バキリという巨大な敵を前にして、一家は敵の本拠地であるアフリカはケニアに飛び込みます。このケニヤという土地の異質で魅力的なことときたら! 熱烈に行きたくてたまらない、化と言って素敵に描写されているわけでもない見知らぬ土地にわくわくしながら恐怖の呪術者を前に無力な一家の奮戦ときたらたまらない。
危機また危機をどうかいくぐるのか。少しは頼もしくなった主人公の大学教授や、少しは応援したくなった家族たちを前に手に汗握る伝奇的冒険談。
とにかく中島らもの立て板に水の知識に圧倒されつつ、シナリオの面白いことときたら。お勧め以外の言葉が出てきません。
1巻から一挙に読めるおもしろさ
★★★★★
2巻はアフリカの呪術。
生活に密着した呪術とは何なのか。
名言は「電話を知らない社会に電話をつかってみてたら、
それはすさまじい超能力と思われる」というように、
社会の文明発展に応じて「超能力」や「予知」の意味が違ってくるように、
ある程度のことは科学技術で理解ができてしまうのだ。
その一方で不可思議な呪術は、科学的なアプローチでなくても、
これまでつちかってきた民族の経験則から真実に辿りつき、
それをただ呪術的方法にのっとってみせるから、なんだかいかにも不可思議に見えるだけで、
そういったことも科学的裏づけがとれるということを物語仕立てで語らせるから実におもしろい。
盛り上がりは頂点に・・・!
★★★★★
第一章で焦らされ焦らされ、ようやくアフリカ入りします。ストーリー、キャラクター、第一章で整えた準備は万端。アフリカでの旅は、もうとにかくページをめくる手を止められません。
アフリカの大地と人の描写はリアルで、実際私はアフリカに行ったことはありませんが、ちょっとした旅行に行ってきたような気分にさせてくれます。また、物語のテーマでもある「呪術」に対しての考え方も、なるほどなぁと思わせる視点で表現されていて面白いです。呪術というテーマが、超能力・手品・トリック・・・などと微妙なバランスで絡み合っていきます。
そして大呪術師・バキリの登場です。果たしてバキリは本物の呪術師なのか、それともペテン師か・・・!
二巻目!
★★★★★
テレビでたまに見たことがあった、中島らも。
何を言っているのかよくわからず、何をする人かもよく知らなかった。
アマゾンの書評で作家だったと知り、評判のよかった「ガダラの豚」三巻まとめて注文した。
二巻目、とうとうアフリカへ。小説の山場です。この二巻目最高です!
アフリカからみた日本、日本人のアフリカ像とともに、我々が抱いている神秘のアフリカを体験させてくれます。
なんだそうだだったのか!?は二巻目にも三巻目にもありますよ。