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貧困大国ニッポン―2割の日本人が年収200万円以下 (宝島社新書 273)

価格: ¥680
カテゴリ: 新書
ブランド: 宝島社
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素晴らしい本だと思いますが ★★★☆☆
披取材者に対する愛がない、と思いました。同じ貧困を扱った本で、この国は恐ろしい国 もうひとつの老後 関千枝子著 人間選書があります。私はこの本を8年前に読んで、内容は悲惨だけれども、関さんが被取材者と同じ目線で取材している所に唯一の救いを感じました。関さんは高校生の頃にクラスメート37人を広島の原爆で8月6日から20日の間までに亡くすと言う強烈な体験をしています。(関さんは体調不良のため欠席、この日、欠席して生き残った生徒は6人。)私は関さんに対して関さんは披取材者に愛があると書くのは大げさかもしれませんが、けど関さんは取材者と同じ目線で取材し、記事を書かれているし、自分自身だって運や環境が悪ければ目の前の披取材者と同じ立場でもおかしくないと言う目線は確かにあると思います。貧困大国ニッポンとは違ってひとりの人に多くの紙片を割き、掘り下げて書く事が出来ています。関さんのような取材者と言うのは日本で10人いるかいないかだと思うので貧困大国ニッポンは、披取材者と同じ目線で記事を書く、情報をさらに掘り下げると言う事の難しさを痛感させてくれますが素晴らしい本だと思います。余裕のある方は関千枝子さんの著書とあわせて読まれる事をオススメします。
国民の嘆きの声が如実に伝わってきます ★★★★☆
本書の刊行から1年半、某航空会社が会社更生法を適用されるなど、依然厳しい経済環境は続いています。ワーキングプアという言葉も一般化され、働けど働けど我が暮らし楽にならず、という言葉が蘇ってくるような国民生活が強いられている我が国です。

本書のまえがきに書かれているように「民間給与実態統計調査(06年度)」によれば、日本の給与所得者4485万人のうち年収200万円以下の人は22.8%に達し、1023万人 にものぼるそうで、実に21年ぶりとのことを本書で知りました。一生懸命働いているのに生活保護の水準を下回る生活を余儀なくされている、という日常が正常のはずはありません。
明日は我が身どころではなく、一歩間違えば皆本書で取材された方と同様の憂き目にあう可能性が高まっています。

ネットカフェ難民、残飯難民、援交難民、山谷ビジネスホテル住人、ホームレス小屋おじさん、日雇い車中生活者、流れ者ゲストハウス管理人、外こもり浮浪人、食費1万円台主婦、介護研修生夫婦、生活保護受給の愛人業、子連れ移動弁当販売、援交ママ、儀装離婚、飢餓食ママ、出産一時金目的で子だくさん夫婦など、ここに登場する人々の赤裸々な声の数々は読み進めるのが辛くなるような現実が綴られています。
特に第4章の犯罪から抜けられない闇職系若者のルポには驚きました。モラルの問題では片付けられない貧困がそこに存在しています。
貧乏老人がたどる悲惨な末路もまた多くの国民の行く末に暗雲が立ち込めているようです。

第6章において、貧困は本当に自己責任か?と展開しています。政治の貧困に由来するわけで、これからも筆者の提言を期待したいと思います。
対象の選別を ★★★☆☆
本当に大変だなという人の内容と共に、自業自得であったり、貧困ではないだろうという人の内容と両方が混ざっていた。

月に10万くらい貯金できているなら余裕があるということだし、海外旅行に行きたいから風俗のお店で働くというのは貧困とは言えないと思う。

ただ、本当に大変な人は大変なので、そういう人だけを厳選して載せてあったらさらに良かったなと思う。
驚愕の書・・全国民必読です!! ★★★★★
本書を読み終わった後、「日本人は皆中流」という考えは完全に吹っ飛ぶに違いない。
ネットカフェに寝泊りし、他人が捨てたカップラーメンの残り汁をすすって飢えをしのぐ24歳の女性。秋田で夫婦で介護ヘルパーをしても合計の月収が13万円にしかならず、4人を養うためガソリンを極力まで節約し、坂道では後続車から怒鳴られても必ずギアをニュートラルに入れて貫き通したり、雪が積もっていてもスタッドレスタイヤをつけると燃費が落ちるのでノーマルタイヤのまま毎日命がけの通勤をしたり…。こういった極貧の状況の人々がこれでもか、というほど数多く出てきて日本人として情け無いやら悲しいやら、ブルーな気持ちになります。しかも全て実話。

特に気になったのは、貧困と犯罪件数が比例しているというグラフと、貧困と既婚率が反比例関係になっているというデータです。やはり貧困を無くさない限り、犯罪も減る事も無いし出生率が上がる事も決して無いでしょう。
格差社会は進んでいる ★★★★★
第1章から5章までは、「グローバリゼーション」(=改革)の進展により日本の社会も
急激に格差社会となりつつある姿を活写する。

しかし、この著の真の価値は、第6章の政策の提言部分であるだろう。
筆者達は、最低賃金の見直しが必須だとする。この議論は新自由主義経済の中では
ある意味異色の提言であるが、最低賃金を上げなければ日本経済全体がメルトダウンする
可能性を指摘し反論する。
また、正社員と非正社員の間にある「機会の不平等」の解決を俎上にあげている。
いずれも簡単には解決できないものであることを十分知っていながらの必死の提言だ。

いつか門倉氏達の純粋な政策提言だけの論文集を読んでみたいと思った。