インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

完本 聖徳太子はいなかった (河出文庫)

価格: ¥798
カテゴリ: 文庫
ブランド: 河出書房新社
Amazon.co.jpで確認
先入観なしに見れば ★★★★☆
大山誠一教授の活躍で聖徳太子の実在を唱える人は絶滅寸前です.大山説に便乗して聖徳太子架空説を説く本が雨後のたけのこのように出ている.でも本書は違います.なにしろ元になった三一新書は92年の12月の出版ですから.刊行当時はトンデモ扱いもされたようですが,今読み直すと著者の先見性に改めて感心させられます.隋書を見ると煬帝に使者を遣わしたのは女性でないから推古天皇でないのは明らか.遣わしたのは王だから「太子」でないのは自明だ.こう見てくると聖徳太子を実在の人物と思う方がおかしいようだが,実はそうでない(長くお札に使われていたのは記憶に新しい).聖徳太子の実在を信じたいという願望が素直な見方を妨げてきたのだ.批判的に読むとはどういうことかを実地に教えてくれる本.
仮説の展開としては面白い。 ★★★☆☆
学生時代日本史が好きでしたので、本屋でこの本の題名に惹かれ購入しました。
私が学生時代通説として勉強していた日本史というのは、もちろん後の世の中の政権に都合の良いよう改変されたものであろうことは容易に想像がつき、この本で展開されるような説は、ありうることであるとなるほど思い、当時の世の中を想像しながら楽しく読ませていただきました。
「聖徳太子はいなかった」という題名に関しては、内容からすると、「古墳時代前後の天皇家周辺の歴史の真実」とでもすべき内容で、聖徳太子中心ではありません(本を注目してもらうためにつけた題名と思われます)。

読み進める中で気になったのは、
意外に確証の低い検証とそれにより導いた我田引水的な仮説(推測)を「事実」とし、その「事実」を前提としてまた次の史実の検証に進んでいくので、読み進めていくと最終的にはずいぶん強引な展開に思えました。確証的資料が少ない古代史では仕方のないことかもしれません。
ひとりの歴史研究家の仮説(空想)の展開だと思って読むと良いと思います。