「分かりやすさ」に力点を置いた理論の入門書
★★★☆☆
3部構成。「現状認識」「戦略策定」、「考えを伝える技術」に
分かれている。
最後に表現の技術について言及されていることにも現れているよう
に本書の最大の特徴は「分かりやすさ」というところにある。
内容は噛み砕かれてシンプル、図表が非常に豊富でこれらだけを順に
追っていっても、内容はイメージとして頭にはいる。
扱っている内容は初歩的、入門的。マーケティング理論とはこの
ような考え方、実際に適応させるときの分析手順を概論で示している。
マーケティングリサーチの手法については扱っていない。
入門書なので、内容的には突っ込みが浅く、やや物足りなさを感じた。
これは買い!
★★★★★
実にわかりやすくマーケティングの企画立案の仕方が書いてある良書。レクタスやアサヒビールなど実際にあるブランドの話を入れながら「現状」「課題」「提案」までのプロセスを丁寧に解説してある。著者に山本直人さんの本はどれもオススメです。
実践的、そしてアウトプット重視のプランニング書
★★★★☆
大変良くできた本である。事例が豊富で図が多用されておりわかりやすいというのが最初の印象。内容構成は実践的である。分析、課題発見、ターゲット、コンセプトなどと他のマーケティング書と変わらないようで、しかし実際のプランナーが書いただけあってその間のつながりもよく、プランニングする人は座右におくと良い。中でも「市場争点」の項は良い。市場で何が争点になっているかを把握し、先取りするというのは 広告会社ならではの市場の見方と認識させられる。最後に「必ずアウトプットを出す」というコトバは、生きたマーケティングに携わるプランナーの面目躍如である。
実用に落とし込める稀有なビジネス本
★★★★☆
会社でちょうど提案書などを書く機会があり、その参考として購入。本屋でぱらぱら見た感触で買ったのだけど、これは良い。博報堂出身の筆者が、マーケティング企画について、市場の整理、コンセプトの構築、ターゲットの設定、など企画立案上必要な技術を分かりやすい図を用いながら説明していく。その図表がとても良い。コンパクトに概念がまとめられており、情報も凝縮して織り込んである。ビジネス書ってなかなか現実の作業に落とし込めない場合が多くて閉口することが多いのだけれど、これは使える。実際この本を読み、そこでの概念や図を使って企画を考えてみたのだけれど、非常に参考になった。お薦めです。
手を動かしながらコツを教えてくれる、知恵の技術書
★★★★★
~本書はビジネスの「知識」ではなく「知恵」についてまとめられた技術書である。
マーケティングの世界で、「知恵」を使ってアウトプットを出す具体的手法(とその面白さ)を教えてくれた。
それらが具体的なケーススタディを通して伝えられてゆく手法が見事。
ケータイ/水/皿洗い機など幾つかのケーススタディを用いながら、
課題発見・市場把握・ター~~ゲット設定・コンセプトの立て方・企画書制作・プレゼンテーションと、マーケティングのプロセスが読むままに立ち上がる。なんというか、現場で先達が隣で作業しながら、手を動かしながらそれぞれのコツを話してくれる
ようだ。
表紙は地味で硬質ではあるが、中身は柔軟で普遍的。書棚にずっと残しておく価値がありそうだ。~