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左うでの夢

価格: ¥2,957
カテゴリ: CD
ブランド: ミディ
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   前作『B-2ユニット』で表現されていた、1980年代ニューウェーヴの(どこにも出口が見つけられないような)ザラついた音像から一転、やわらかく、温かいイメージが充満したアルバム。メロディも非常に豊かで愛らしく、初期の作品のなかでは、もっとも聴きやすいポップ性を帯びていると言えるだろう。このあたり、「芸術作品としての革新性と、商業音楽としての大衆性」を彼なりに考えていたのかもしれない。また、この作品の前後から坂本がたびたび取り上げることになる「アジア」というモチーフも、顔を見せ始めている。(森 朋之)
リマスタリングについて ★★★★☆
内容については、坂本龍一のアルバムの中でも、ある程度好みの分かれる作品であると思うので、聴いたことのない方には聴いて判断していただくしかないと思います。個人的にはこのアルバムの立ち位置というのは、ピーターガブリエルIIIあたり(特にNo Self Controlやエスニック路線の曲)を聴いた上で聴いてみると、坂本龍一が模索していた路線というものが見えてくるような気がしないでもないですが、それもはっきりしたものではありませんのであくまで参考程度に聞き流してください。

さて、タイトルにも書いたようにリマスターについてですが、まず、あくまでこのレビューで書き込みされているイノシシさんに対して悪意を持ったものではないことを言っておきます。
私は、今までアルファ版(32XA-148)のCDを聴いてきましたが、イノシシさんのレビューにおいて「アナログ盤、アルファ盤CDも持っているが、ミディ盤は驚くほどリマスタリングが良い。中古のアルファ盤には手を出さない方が良い。」との書き込みがあったため、同様にアルファ版を聴いていた「B-2UNIT」も2005年リマスターのものとともに今回買い直ししてみました。

「B-2UNIT」に関しては、ビット数をちゃんと使ったマスタリングをおこなっているようで、音圧も上がっていますし、音の輪郭や分離も良くなっていると思います。ところがこの「左うでの夢」に関しては「ミディ盤は驚くほどリマスタリングが良い。」という感覚はまったく得られませんでした。アルファ版は微妙ながら中域がやや強めにでているため、むしろこちらの方が音圧が高く感じられ、808系のタム系パーカッションの音も輪郭がはっきりしているように感じます。ミディ版は、音圧に関してはアルファ版とほとんど変わりありません。しかし前述の通り中域が少しおさえられているため、若干音が薄めになった感じすらします。

個人の音に対する好みというものも多少なりあるとは思いますが、私がちゃんとリマスターされたと判断する基準は「ビット数を使いこなした音圧が出ていること」「それに伴って、音楽に被害を与えない範囲のノイズ除去がされていること」「音の分離や輪郭が良くなっており、かつ、音楽的な調整であること」ということが大きな判断基準です。そこから判断させてもらうと、アルファ版とミディ版の違いは「非常に微妙」な差異であり、驚くほどのマスタリングによる差は感じられませんでした。

ですので私は、アルファ版を持っている人が、買い直すまでのマスタリングの差異はないとレビューさせていただきます。信じるかどうかは買う方次第ですが。
顔が見えてこないのだが ★★★★☆
 初期の坂本のソロアルバム。

 このアルバムは案外聴き難い面があると20年前から何故か思っている。全体にテーマが定まっておらず アルバムを通じての一貫性に欠けていると感じる。
 これの逆の例としては 「千のナイフ」や「未来派野郎」を僕は挙げる。アルバム中の各曲が緊密に結びついて アルバム全体の「顔」が浮かび上がってくるのに対し「左腕の夢」には アルバムとしての顔がいまひとつ見えない。

 ここまで書いて「音楽図鑑」にも そういう顔の無さを感じることに気が付いた。但し「音楽図鑑」は 坂本のマスターピース揃いであり 正直 各曲を追いかけるだけで精一杯なのだが。

 但し まとまりの無さも一つの戦略であるはずだ。「左腕の夢」に収録された幾つかの曲を偏愛している僕としては やはり このアルバムは欠かせない。
大人の音楽 ★★★★★
「Snakemanshow戦争反対」「Technodelic」などと同時期に発売されたアルバム。当時はYMOを中心としたサブカルチャーが最も盛り上がっていた時期。万人受けする音楽ではないが、東京発の音楽が最もポップカルチャー的な芸術性をおびていた時期の作品で、エイドリアンブリューの参加も興味深い。アナログ盤、アルファ盤CDも持っているが、ミディ盤は驚くほどリマスタリングが良い。中古のアルファ盤には手を出さない方が良い。
芥子の庭 ★★★★★
印象は「生演奏」
モチロン打ち込み部分は健在なれど、演奏の半分は生演奏、リズムにこだわりを感じ、複数人で多様なパーカッションを奏でている、そんな印象が特にA面群(リラシェまで)に感じられ、よりずしんとアフリカンな印象さえ受ける「Tell'em to me」や「Living in the dark」
「ブラインダーの羽の揺らめき」と言うような意味の「スラットダンス」

デカダンな「ベネツィア」、よくわかんないけどサルの家なのだなという同名曲、考え抜かれた印象のあるキョージュの「一筆書き」「思いつき」を思わせるこのアルバム、ベストとは言わないけれど、かなり高位置なのでした。

後に「グルッポムジカーレ」で取り上げられたのが「ザ・ガーデンオブポピーズ」というあたり、わたしはニヤリとする選曲なのでした。

情緒的で東洋の美を感じる作品 ★★★★☆
前作の B-2 Unit と随分作風が違うと思います.詩がついた曲が多く,
1つを除いて詩は日本語です.東洋を意識しているのか,歌詞カードの
写真に,中国風の絵の前で,彼が中国風の服を着て,写っています.
最後の曲(猿の声とリズムのみ)を除いてどれも美しい旋律の曲です.
8, 9 曲に特に惹かれます.8 は地味で,単純な旋律の繰り返しですが,なかなかこの様な旋律は作れないと思います.妹に piano でこの旋律を弾いてもらいましたが,やはり美しかったです.9 は詩にも惹かれます.その当時の日本の音楽でこの様な詩を持った曲はあったのでしょうか?(中学生の頃,授業中にこの詩をノートに書いたりしていた思い出があります).