派手さはありません、でも音楽の良心を感じる1枚です
★★★★★
「Relish」の大成功から約13年が経ちました。そして、Joanもこの間に、音楽面でも生活面でも様々な経験をしたようです。
再びRob&Ericコンビと組み、Rick Chertoffのプロデュースにより完成した6作目になる本作、
今のメインストリームの音楽ではありませんが、リラックスしたあるがままの彼女自身の音楽が詰まっているように感じます。
表現は地味です。僕も最初は肩透かしを食らいましたが、聴けば聴くほど味が出るタイプの佳曲揃いと今では思っています。
Joanはケンタッキー州から80年代後半にNYに出てきましたが、今回そのNYを舞台にした歌詞で統一感を出しています。
バッテリー(パーク)、ブルックリン・ブリッジ、コニー・アイランドなど日本でも知られた地名が聞こえます。
異色な曲は、中東風の歌唱を交えた9、アップライトピアノとギター(の一発録りとおぼしき)演奏をバックにした短い11。
今の時代にたくさん売れるアルバムではないでしょう。でも、僕にとっての歌手Joanは見事に復活です。