CTIレーベルでの代表作
★★★★★
昨日やっとUKよりの輸入盤で配達されました。嬉しい悲鳴はデジタルリマスター盤によくある人工的で薄っぺらでなく五十年代のヴァ―ブ盤っぽく
ギター、ベース再生音が腰が強く自分の手で掴めそうな音像に再現されてます。さてファンタジーレーベルからCTIに移籍し直後のこの作品は70
年代のCTI作品群共通に持つ軽いリズム、万人受けする聴きやすい演奏、あまり深味の感じられない出来上がり等とは一線を画しとことんジャズギ
ターに徹した男ケニーバレルがここに頑張っています。child is bornから god bless the childにかけての激情の迸るエモーショナルプレイと組
曲風に展開された卓越したメロディーメイキングを大いに堪能してください。でもこれ程音楽理論に長け渋く強力な実力を持ち感動を与えてくれる
プレーヤーでも彗星のように現れた一世代若いJ.BENSONや同輩のJ.HALLの活躍で少々影が薄くなり一枚きりの作品発表でした。実は彼はこの録音
後にロンカーター、ローランドハナ等を引き連れてCTIニューヨークジャズカルテットと銘打って1975年に来日してます。仙台市でのステージ
でしたが最高の演奏でした。ロンカーターは珍しく終始フェンダーフレットレスに徹していたのが印象的でした。