悲しい気持ち
★★★☆☆
解体諸因を読んだことがあって、なんとなくこちらも読んでみたんですが
正直、途中まではなんだか入り込めずあんまりかも〜って思いながら読んでました。
やはり"謎解き"が好きであって、"人間ドラマ"とかが好きなわけじゃないから入り込めなかったのかなと。
後半からは楽しめましたよ。謎解き。
読み終わった今は悲しい気持ちもあります。
タック、タカチのシリーズですが別にこれ1冊でも登場人物のつながりが分からなかったりはしないので気軽に読めますよ。
ほかのタック、タカチシリーズのものはまだ読んでませんが。。。いつか読む気になったらという程度かな。
歪みから生まれるもの
★★★☆☆
超厳格な教育で育てられた箱入り娘は、両親を説得し、やっとのことでアメリカ旅行の許可を得た。両親の目を盗んで大学の仲間が壮行会を開いてくれた出発前夜、家に帰ると部屋に見知らぬ女性の死体が…。
歪んだ世界において、歪んだ環境を作り出し、歪んだものを生み出す。歪みからは歪みしか生まれないのかもしれません…。
「女が男の煩悩を利用することこそが、人類の文化の根底ではないか。利用される煩悩があるからこそ、人類は労働力を確保し、技術を磨き、学問を発展させ、歴史を築いてきたわけではないか。自分の存在の根底を揺るがすようなことを言っては、いかんな」
タック最初の事件
★★★★★
男と女のドロドロが多いですね
匠チアキ、タカチ、その他が活躍するシリーズの最初の話 このシリーズ話の軸が刊行順ではないのでややこしくなっていますが
はじめてこのシリーズを読む人はこの本から、あとがきに載ってる順番で読んでみてはどうでしょうか
読んだ感想 なんか、後味悪いですね
《匠千暁》シリーズの第一長編
★★★★★
厳格な両親を持つ女子大生の浜口美緒は、両親を
説得し、やっとのことでアメリカ旅行の許可を得る。
出発前夜、大学の仲間が開いてくれた壮行会から深夜帰ると、
部屋に髪の毛を詰めたストッキングと見知らぬ女性の死体が!
待望していた渡米がふいになることを恐れた美緒は、
自分に気がある同級生に、死体の遺棄を強要する。
翌日、死体は発見されるが、それから数日経っても身元不明
のまま。さらに、事件の夜を境に、別の同級生も失踪し……。
作中で、ある人が〈被害者の身元が判らない、ということは、容疑者が誰なのかも
まったく見当がつかない〉という、常識的な見解を提示するのですが、これが本作
のトリックを読み解く上でのカギになります。
要するに本作には、警察の科学捜査が介入しても被害者を身元不明の
ままにとどめておける、巧妙な状況設定が施されているというわけです。
また、現場にあったストッキングに詰められた髪にも、その見た目通り、随分と生臭い
意図が込められているのですが、その意図を超え、事件の様相を複雑化させる役割
を果たしているというのが秀逸です。
ところで、本作の中盤には、本筋の事件とは別に、美緒の父親と仕事上の付き合いの
ある青年の財布が消失するエピソードが挿入されており、そこだけを安楽椅子探偵もの
として楽しむこともできます。
ただ、そこで導き出される真相は、本筋の事件と直接的な繋がりこそないものの、
一つの遠因であったとは言うことができ、なんとも苦くやるせない余韻を残します。
ストッキングに詰められた髪の謎
★★★★★
厳格な両親を持つ女子大生の浜口美緒は、両親を
説得し、やっとのことでアメリカ旅行の許可を得る。
出発前夜、大学の仲間が開いてくれた壮行会から深夜帰ると、
部屋に髪の毛を詰めたストッキングと見知らぬ女性の死体が!
待望していた渡米がふいになることを恐れた美緒は、
自分に気がある同級生に、死体の遺棄を強要する。
翌日、死体は発見されるが、それから数日経っても身元不明
のまま。さらに、事件の夜を境に、別の同級生も失踪し……。
作中で、ある人が〈被害者の身元が判らない、ということは、容疑者が誰なのかも
まったく見当がつかない〉という、常識的な見解を提示するのですが、これが本作
のトリックを読み解く上でのカギになります。
要するに本作には、警察の科学捜査が介入しても被害者を身元不明の
ままにとどめておける、巧妙な状況設定が施されているというわけです。
また、現場にあったストッキングに詰められた髪にも、その見た目通り、随分と生臭い
意図が込められているのですが、その意図を超え、事件の様相を複雑化させる役割
を果たしているというのが秀逸です。
ところで、本作の中盤には、本筋の事件とは別に、美緒の父親と仕事上の付き合いの
ある青年の財布が消失するエピソードが挿入されており、そこだけを安楽椅子探偵もの
として楽しむこともできます。
ただ、そこで導き出される真相は、本筋の事件と直接的な繋がりこそないものの、
一つの遠因であったとは言うことができ、なんとも苦くやるせない余韻を残します。