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仔犬のローヴァーの冒険

価格: ¥1,680
カテゴリ: 単行本
ブランド: 原書房
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 『ホビット』も『指輪物語』も生まれる以前、ファンタジー作家トールキンが、4歳の息子マイケルのために即興で作った物語、それが本書である。海岸でお気に入りの犬のおもちゃをなくしてしまい、しょげ返る息子を元気づけようと、心優しい父親は奇想天外な話を語りはじめた。

   魔法使いの気まぐれから鉛のおもちゃに変えられてしまった子犬のローヴァー君は、おもちゃ屋の店先で買われて少年の家にやってきた。しかし、海岸でうまく少年のポケットから逃れ、なんとか元の子犬に戻ろうと、魔法使いを探し求めて旅立つ。月の世界や海の底、途方もない冒険を経て再び子犬となって飼い主のもとに戻る、というストーリーだ。

   小さな子犬の冒険は、カモメの背中に乗って月まで飛んだり、はたまた自分の背中に小さな翼も生えてきたり、とシュールな夢の世界のようでもある。この小さなローヴァー君の物語は、トールキン一家のお気に入りとなった。その後『ホビット』、そしてファンタジー巨編『指輪物語』を執筆する際の、大きな動機となったに違いない。

   なお、早くに原稿が完成していたにもかかわらず、70年を経た1997年まで出版に至らなかった事情は、2人の編者による詳しい解説に述べられている。また、その後のファンタジー作品ではほとんど姿を消しているが、本書に特徴的なしゃれや言葉遊びをはじめ、神話や伝説への言及箇所などの詳細な注釈は、トールキンファンにとってうれしいものだろう。(祐 静子)

平易な英語で楽しい本 ★★★★★
トールキンの息子が、犬のおもちゃをなくして落ち込んでいたことから、
まるでそのおもちゃの失踪を説明するようなファンタジーが作られました。
そのお話が本書で、翻訳も出ていますが、子供向けなだけあって英語でも
やさしく読めると思います。字も大きいし、Introductionと注もくわしいの
で、よく理解することができるでしょう。

魔法使いの機嫌を損ねてしまったことから、ごく普通の犬だったRoverが
おもちゃの犬になってしまい、月や海へ旅して冒険をします。
魔法やドラゴンなど典型的な要素もそろっていて、楽しい物語です。
各地の神話や言語の要素がとりまぜられ、著者の深い学識も感じさせます。

「ホビットの冒険」につながる、とてもカワイイお話。 ★★★★★
私は「ホビットの冒険」を読んでから、これを読みました。
トールキンが、我が子の為に作った物語で、
次男の大切にしていた、ブリキの犬のおもちゃを物語の主人公に
しています。
ホビット・・・にも登場する竜や、ガンダルフの元(?)となった
魔法使いが登場します。
月の世界、海の底の宮殿など、幻想的な世界観です。
トールキンが描いた絵も掲載されていて、とても面白いです。
指輪物語、ホビットの冒険に興味のある方は、必読です。
また、犬好きの方も必読!臆病でいたずら好きなローヴァーは、
本当にかわいいですよ。