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過負荷都市 (ハヤカワ文庫JA)

価格: ¥756
カテゴリ: 文庫
ブランド: 早川書房
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いやな新潟 ★★★☆☆
1988年に徳間書店からトクマ・ノベルズとして出たものの文庫化。
 著者らしい要素がふんだんに詰め込まれている。ネットワークに管理された世界、認識のねじれ、半・機械的な人間、新潟、自動車、戦闘。力量は凄い。アイデアも凄い。
 しかし、物語がいまいちまとまっていないので、なんだか消化不良な気持ちにさせられる。
 けっこう神林作品を読み込んでいる人でないとつらいかも。
 それにしても、こんな新潟は嫌だ。
創壊士になりたい ★★★★★
 この小説を買うとタブン表示されている写真とカバーが異なっているので注意して欲しい、私は新しい表紙を持っていたが古い〈表示されている奴〉を古本屋さんで見つけて思わず買ってしまった。そのくらいの価値の有る一冊。
ハチャメチャな設定にハチャメチャな主人公 ★★★★☆
中々見事な壊れっぷりの設定で、無茶なことをしてくれます。
それでていて簡単によめてしまうから始末が悪い。

アクションと割り切ればサクサク読めるが、観念の部分に焦点をあてると、
結構深読みできて、テンポが速すぎる。
ポップな割には、良作のSFだと思う。
ただし、誰が読むべき読者かはわからない。
少なくとも歯車として働いた事の無い人間にはまだ早いのでは?
私はこの作品は好きだ。

小説だからいいけど ★★★★☆
面白いけど、怖い。

一寸先は闇を極限まで突き詰めたような「カフカ的」世界観も、その中での「創壊」という概念も、とても面白い。
常識的な・安定し停滞し固着した世界観(というのがある程度共有されていると仮定してもいい、はず)よりも、この小説の中で語られる哲学的視点・流動的な思想のほうがより正確で高等な、そしてより自由な世界認識なのだ、ということもわかる。
しかし、その自由さが怖い。

これは小説で、だから「面白い」でいいのであって、小説の外の「この」現実に同じ世界観を適用して生活することはやはりできない。
物語の中で主人公たちが行う「創壊」はこっちの世界観で見れば暴力、それも「少年犯罪」だ(実際、物語中でも犯罪者として「現実的な」警察機構と戦うことになる)。同じような世界観を盲信して行動にうつすクソガキが「この現実に」いたらと思うと、恐ろしい(実際、そういう狂信的な事件は存在するし)。
ただの暴力シーンならまだいい。それを見たからって人を殺したくなるわけじゃない。みんなそんなにバカじゃない。怖いのは、その暴力に反駁不可能な哲学が付随していて、暴力を肯定し推奨する構造になっている点だ。そしてその一方、世の中には、自分で考えたわけでもない思想に酔ってひどい行動に出る「利口なバカ」ってのが存在していて、二つが合わさればもう、地獄絵図だ。

やっぱり、視野が狭いとか保守的だとかいわれようとも、限定的で不自由な「現実」のなかには大事なものがたくさんあるのだから、それをやたらに壊すのを肯定してほしくはないなぁと思う。

まあ、でも、そんな「非常識」がまかり通るのが「SF小説」なのかもしれないし、物語の中ではどんな恐ろしいことでもすべてが自由で、それこそが小説のすばらしさなのかもしれない。
うーん、もうよくわからなくなった。
ようするに、非常識な小説だということ。面白いけど怖い。

スケールのでかさよ ★★★☆☆
これまた豪快なSF設定を駆使して、描かれるのは冒険やストーリーで
はなく、「人間の心が世界を形作っている」という観念そのもの。
スケールの大きな設定はそれだけでも胸躍り、ページを繰る速度が上
がる。
異様な世界でありながら、どこかきちんと現実世界との接点が存在す
ることが、神林SFの魅力なのだと思う。
しかしこれも唐突な終わり方。