スケールが大きい。
フルーの蔓延から悪との闘いへ。
ラストも一筋縄では終わらない、これからの人間のあり方を深く考えさせられました。
今の世の中、1歩間違えばスタンドの世界に入り込んでしまうかもしれません。
決してただのノンフィクションで終わらせることのできない作品です。
5巻についてはあまり多くを語れません。語ってしまったら面白くないから。
ただ、これだけは言えます。レビューのタイトルにもしたこの言葉。「全ての人間に生きる意味がある。」
極限の状態に置かれた登場人物たちは、それでも必死で生きようとしています。そんな中、自分は人より劣ると思っていた人物が意外な力を発揮したりすることもあるんですね。
これは私たちの実生活の中でも起こりえることではないでしょうか。命の大切さをこの本で改めて学んだように思います。
おすすめ。生きることに疲れた人には特に。あなたのその単調な毎日に刺激を与えてくれるに違いありません。
最後には信じる力・あきらめない心・善良なる魂が勝利を導いたと思いたい。完全なる善や悪は存在なく、より善に近い人や悪に近い人はいるだろうが、人は誰もがその中間に漂っている。自分の中にある善悪のバランス、どちらを優先していくか、その葛藤。人の心のうちにある戦いそのまま、善と悪の戦いに通じるものを感じた。
人はいつか何かを学ぶことがあるのだろうか・・・との問いに、私にはわからないとの答え。そして、名前を変えてどこぞの地に姿を現した彼の存在。それらが人類の未来にある希望の脆さ弱さを表してるようである。