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ランゴリアーズ (文春文庫―Four past midnight)

価格: ¥1,010
カテゴリ: 文庫
ブランド: 文藝春秋
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入りやすいキング作品 ★★★★★
今の所、暫定3位の作品です。DVDも出てます。
飛行機に乗り込み、寝て起きたら大半の乗客が消えていた。
体に付けていただろう時計、入れ歯、骨折のビスなど残して。
乗客1人1人個性があって掴みやすい作品です。
キング作品の中でも読み返す事が多い作品です。
作家心理追求三部作 ★★★★☆
 「ランゴリアーズ」は、突然に異世界へ迷い込んでしまったジャンボ機の乗客の恐怖体験を描く。これと似たような題材を扱ったものに遥か昔の円谷プロのテレビドラマ「ウルトラQ」の1エピソード「206便消失する」があった。あのドラマでは巨大なセイウチのような怪獣が追いかけてきたが、キングのこの作品ではその異世界である空間自体を食い潰していく牙のみの怪物の群れが乗客たちに迫ってくる。まるでジェット・コースター・ムービーを観ているような迫力を持ったキングの筆力でグイグイと読ませる。
 「秘密の窓、秘密の庭」は、キング自身がかつての作品「ダーク・ハーフ」と「ミザリー」を別な視点からアプローチして書かれたものだ。キングという人は、自分をモデルにして作家の苦悩というものにとことんこだわっているように見える。逆に言えば、自分さえもエンターテイメント作品の題材にしてしまうと言うことか。
 ある日、有名作家の主人公の前にある男が現われて付きまとい始める。「俺の作品を盗んだな」とその男は言いがかりを付けてくる。作家には自分が書いた作品だとはっきり証明する事が出来るのであったが、その男の常軌を逸した脅迫の連続によって自分が心の奥底に封印していた過去の苦悩がだんだんと浮かび上がってくるのだった。
 
 「図書館警察」世にも恐ろしい図書館警官。灰色のフェルト帽をかぶりトレンチコートを着た身長2メートル以上もある大男。散弾で撃ち抜かれたような小さな瞳を持ち邪悪な声で怒る。返却が遅くなった本を持つ子供を脅かす存在の架空であるはずの人物が本当に現われてしまったら? こんな荒唐無稽なアイデアでホラー小説を書いてしまうキング。なかなかスリリングで面白い話だった。恐怖の図書館警官と闘う羽目になってしまう主人公の男は、少年の頃にトレンチコートの大男に図書館の裏庭でレイプされたというトラウマを背負った人物で、図書館警官と闘うことによってトラウマを克服出来るのかというテーマも描かれている。
 「サン・ドック」は、異世界を写し出すポラロイド・カメラを手に入れてしまった少年の恐怖体験を描く。写し出されたフィルムには常に牙を剥いた凶暴な犬がいて、写すごとにだんだんとこちら側に近付いてくるのであった。クライマックスは現世の世界へ出現しようとする凶悪犬と少年との闘いになり、その迫力はまるでホラー・ムービーの超SFXシーンを観ているような錯覚に陥るほどにキングの描写力は映像的だ。ラストのオチがいかにもハリウッド製ホラー映画のようで面白い。
恐怖の根は自分の心の奥底に鍵をかけてしまいこんである。 ★★★☆☆
図書館警察: 講演の参考にするため、図書館に本を借りに行ったサムは、あんまり肌のあわない図書館司書から2冊の本をすすめられ貸し出しをうける。
 講演が大成功して有頂天になった週末、返却すべき本を紛失しているのに気がつく。
 「図書館警察のことをお忘れなく」留守番電話にふきこまれたメッセージが現実のものとして立ち上がる。

 子ども達が恐怖を感じるように図書館を変えていく司書。
 過去の恐怖体験を忘れることによって生活してきていた主人公。
 アルコール中毒を克服することを成し遂げようとする禁酒会の人たち。
 登場人物がそれぞれ、「近所にちょっと居そうな人」と身近に感じる描写で書かれていて面白いです。
 このお話では、「看板屋のデイヴが、親友の息子にしたプレゼント」の挿話で泣かされました。

サン・ドッグ: ケヴィンの15歳の誕生日プレゼントはポラロイドカメラ。
喜んで撮影したけれど、写真にうつっているのは
「犬と柵」
どこを撮影してもそれ以外のものは写らない。

 ケヴィンの父親が、修理屋のポップとの関係について説明する件と
 ポップが手に入れたカメラをうりつけようと<マッドハッター>達を訪問する件が
面白いです。
 
キングを初めて読む人へ! ★★★★★
恐怖小説として名高いスティーブン・キング。
この本は恐怖小説家としての彼の真骨頂といってもいいのではないでしょうか。
二つの中編小説(といってもほとんど長編小説の長さですが)が入っていますが、後半の「秘密の窓、秘密の庭」は「シークレットウインドウ」という名で映画化されているのでかなり知っている方もいるのだと思います。
こちらもすばらしい作品ですが、ここではあえて前半の「ランゴリアーズ」のほうをお勧めしたいと思います。
飛行機の中で寝てしまい、起きたら他の乗客があらかたいなくなっていた、というのがいかにもキングらしい異常な状況です。
また、残った皆で力を合わせて事態を解決しようというのも「スタンド」や「デスペレーション」といった他のキングの有名な作品でもよく見られる、作者の十八番です。
つまり、ある意味ではキングの“らしさ”が作品というわけですが、それがじつによくまとまっていて初めてキングの作品を読む人にこそお勧めです。
作者独特の心理描写を遺憾なく楽しめる、本当にすばらしい作品です。
個人的にはランゴリアーズが印象深いです。 ★★★★☆
個性的な登場人物たちの、異次元世界からの緊迫の脱出劇。ゆっくりと着実に迫り来る怪物「ランゴリアーズ」たち。もちろんキングのことですから、ちゃんと魔物に心を食われてしまった裏切り者も登場し、主人公たちを苦しめていきます。そして最後の最後までドラマチックに物語は展開し、清涼感溢れるラストまで雪崩れ込んでいく! 面白かったです。

映画もビデオで出てましたね。原作に忠実なのもあって、2本組みにするには少し冗長な感じもしたけどこれもよかった。ランゴリアーズが襲ってくる場面など「来るぞ来るぞ、ほら来た!」という感じ。
劇場公開もされていないようですし、あまり頻繁にビデオレンタルで見かける作品ではないけど、渋谷駅のそばのツタヤには置いてありました。

「秘密の窓、秘密の庭」はあまりピンと来なかったです。日本のサスペンス小説などで結構よく見かける筋書きのような気も。これも最近、映画が公開されたんですね。見てみます。