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シャイニング〈下〉 (文春文庫)

価格: ¥890
カテゴリ: 文庫
ブランド: 文藝春秋
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小説か?映画か? ★★★☆☆
この作品を読む人の半分かそれ以上が映画から入ってるような気がするがどうだろうか。

キューブリック作品は映像や内容、俳優の怪演で非常に記憶に残る作品だった。
しかし、キングはこの映画が好きではなかったと聞く。

本と映画はまったく別物といえるかもしれない。

コアの内容は同じだけれども、小説の結末や、とくにクライマックスのあたりなど映画と全く違うことに容易に気づくだろう。

どちらがいいか、という議論になるといつまでたっても結論は出ないだろう。

はっきり言って別の作品なのだから。

ちなみに私はどちらも好きである。

小説の方はやはりキング、主人公の心理の微妙な移り変わりを非常に絶妙に書きあげている。

最後のクライマックスといも言える場面はあまりにもグロテスクでなかなか読み終えることができなかった。。
電車で読むときは気をつけた方がいいかもしれない。私は気分が何度も悪くなった。。

それくらい強烈な作品。
ジャックの印象が180度変わる キング氏のとんでもない作家力を見せつけられる ★★★★☆
おそらく皆はジャック・ニコルソン扮するジャックを想像するのだろうが、
原作を読み終わるとジャックの印象が180度変わる。
ドラマ版は忠実に再現されているので見てほしい。
ジャックとダニーの最後のやり取りは涙無しでは語れない。

さてキング氏の小説家としてのトンデモナイ技術についてだが、
語ると長くなるので要約すると、
@登場人物が非常に少ない中で物凄い掘り下げる
A基本的に1人称の書き方なのだが、それぞれがきちんと個性を持っていて非常に深く心理描写を丁寧に表現出来ている

常人の人間の想像の域を遥かに超えた技術である。
こんな小説は5〜6人が集まって話し合わなければ不可能だと思う。
なんで書けるの? 本当に不思議だ。
彼の頭の中には筋道がきちんと出来ていて、その上で個々の登場人物を究極的に掘り下げるので信じられないのだ。

他の凡庸な小説家の作品を見れば分かるが、みんな途中で飽きて新たに登場人物を登場させたりするものなのだ。
そうでもなければ、連載は本当に厳しいのだ。
とにかく凄い、凄過ぎる。
英文の原作を読むことを強く勧める。
訳があまり良くないので星マイナス1
長い長い伏線の上巻、怒濤のクライマックスの下巻 ★★★★★
「シャイニング」は多くのモダンホラーファンが、
モダンホラーの最高傑作だと文句なく認めるだろう。
私はキューブリックの映画も大好きだが、
原作はもっと好きだ。
この「シャイニング」は、
ホラー小説を好む読者の文字通り「必読書」だと思う。

あらためて読み直してみると、
上巻は、主人公ジャックとその家族の状況、内面が丁寧に描かれて行く。
怪異は未だおこらない。
ジャックのアルコール依存とかんしゃくがこれでもかと描かれ、
家族が袋小路に入り込んで、出口なしの状況にはまり込んで行く姿を描き込んでいる。

ジャックのかんしゃくの描写が素晴らしい。
自尊心と尊大さ、焦燥感、繊細さ、家族への愛が混在するジャックの内面が、
孤高のホテル「オーバールック」にて、
どんどん狂気へと変化しつつある様子が怖い。
何も起こっていないが事件の予感を感じさせる。

そしてご存知の下巻。
雪に閉ざされた忌まわしいホテルは怪異のジェットコースターとなる。
もし「シャイニング」を上下巻、どちらか1冊だけしか読めないとするなら、
絶対に下巻を読むべきである。
それほど下巻の恐怖の密度は高い。
ジャックがついに壊れて、ホテルに取り込まれていく様、
ハローランを襲う怪異、
ダニーがもつ超能力、
繰り返し描写される身体的な痛み、
ホテルに巣食うグロテスクな化け物、
怪異の遠因としての児童虐待など、
現在のホラー小説で繰り返されている題材、表現がてんこもりだ。

ラストシーンも後味がよく、
小説としてきちんと閉じていく。
この人が初めに受けた頃 ★★★★★
この人が受けた頃が90年代で、それまで未訳だったものが大量に翻訳されファンには嬉しかったです。ただ、前の世代の評論家には受けが悪く私が好きだった故・瀬戸川猛資さんなんかも実力は認めるが好きではない、と仰ってました。何故このような差が生まれたかは諸説ありますが私の個人的な考えでは世代によってリアリティを感じるものが違うからではと思います。私の10代前の小学生の頃(80年代)に心霊写真、UFOの写真、超能力(スプーンまげ等)、未知の生物(ネッシー、雪男等)がはやり、この手の科学では割り切れない未知の現象にはまった世代はキングを支持し、前の世代のスパイ小説やハードボイルドにはまった世代は理解できずに批判したのではと憶測します。その他でもテレビで特撮ドラマやロボットアニメを浴びるように見ていた世代なので前の世代がリアリティを感じていたと思われる中年のスパイやタフな私立探偵よりUFOや幽霊にリアリティを感じてました(見たことないのですが)。だから今わたしは30代ですが、現在10代、20代の人ともリアリティを感じるものが全然違い理解できないかもしれないしそれでいいと思います。新しく新装されて当時の記憶が甦り、当時キングが批判されたりした時激怒したりしたのですが、時間が経って懐かしくなって書き込んでみました。あくまで個人的回想です。

作品としては上巻でばら撒かれた伏線が全て明らかになり雪崩のように怒涛のクライマックスに向かう展開に圧倒されました。キューブリックも生きていたら最新の技術でセルフリメイクしたかったかも。ただ、忠実に再現しても怖くなるかどうかで演出の力量が問われるのではと思います。

まぁ色んな意味で懐かしい小説でした。
映画は見ない方がいい。原作のおもしろさが半減します. ★★★★★
キューブリックの「シャイニング」を見たときは、親父が子供を追っかけ回しているだけの訳の分からないものでがっかりした覚えがあります.キャリーもそうですが、映画が話題の割に面白くないとつい原作にも手が伸びない。とてももったいない気がします.雪に閉ざされたホテルでおこる怪異現象と、徐々に飲み込まれていく家族。そして、映画ではわからなかったダニーの持つ力の意味、シャイニングの意味が原作を読みやっと理解できました.現実か妄想か、正気か狂気かの狭間で苦悩するジャック。とくにアルコール依存症で幻視経験のある彼には精神の変調を来すに十分な環境、ストレスがあったと思います.このような人物の心理描写が映画ではまったくなく、上辺だけを追いかけているのでまったく面白くありません.話題になった映画があれば、まず原作から入ること、これが原則です.