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緋友禅 (文春文庫―旗師・冬狐堂 (き21-4))

価格: ¥600
カテゴリ: 文庫
ブランド: 文藝春秋
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面白いです。お薦め ★★★★☆
4つの作品集です。
1つ目の話は、正直、あまり面白くなかったので、
読むのをやめてしまおうかとも思ったのですが、
ここで、読むのを止めなくて本当に良かったです。
2作目からは、グイグイ引き込まれました。
読み応え十分です。

北森さんの、作品を読むのは初めてでしたが、
他の作品も、是非、読みたいと思えました。

潜む罠 ★★★☆☆
骨董品の中に潜む罠。それが明らかになっていく過程が面白い。骨董品とは、日本の歴史の裏側をかいま見させるものなのかも知れない。そんなことを考えながら、あっという間に読み終わることができた作品だ。
骨董業界の裏側 ★★★★☆
 2003年に出た単行本の文庫化。
 「陶鬼」、「永久笑み」、「緋友禅」、「奇縁円空」の4短編が収められている。いずれも冬狐堂を主人公としたもので、骨董・美術品業界の裏側が描かれている。
 キレのある話ばかり。著者の文章の緊迫感と、蘊蓄、「美」が一体となっている。骨董の美しさと人間の欲望が混じり合う姿を描かせたら、右に出るものはいないだろう。 
 銘木屋の大槻が再登場するのが嬉しい。
美しいものは、ただ美しいというだけでいい ★★★★☆
冬狐堂シリーズ、4作の中短編が収められた作品集。
萩焼、埴輪、友禅の技法で創られたタペストリ、円空仏、いずれも真贋定かでなく、それでいて美しいものたち。
同じように美しくあっても、贋作と真作の違い、作ったものが作者本人の手であったか否か、それだけで価格が何桁か違ってしまう世界。一癖も二癖もある奴らばかりが登場するなんとも難儀な世界だが、そんな魑魅魍魎が跋扈する世界を軽やかに駆け抜ける狐は、クールで、やっぱり美しい。
こんな世界と鮮やかな対比を作りだしているのが、友人のカメラマン横尾硝子の存在。美しいものを美しいと言える彼女は、そして自分は、何とも気楽で良かったと感じる。