このアルバムから「順子」がシングルカットされ、長渕が一躍世間から注目を浴びたのだが、「順子」がどうしてそんなに売れたのか今もって理解に苦しむ。とはいえ、「順子」が売れなければ、長渕剛というシンガーはメジャーになることもなく、ましてや浮き沈みの激しい音楽業界で30年もメシを食えるはずもないのだから、30年の歴史の中ではエポックメーキングだったのではないかと思う。
また、「順子」がヒットしたおかげで、今まで長渕を歯牙にもかけなかった音楽業界の人間がすり寄ってくるようになり、長渕は業界のあさましさと悲しき性を見透かすようになった。それがフォーク時代の集大成でもある次作「乾杯」での曲作りに反映される。「逆流」は「乾杯」の“露払い”的な作品であると言えよう。

私にとって、長渕さんのアルバムと言えば、
最初の３枚とＬＩＶＥです。
特に、『逆流』という歌は、今の今でも私の応援ＳＯＮＧとして、
生き続けており、今後も延々と聴き続けていくと思います。
いい歌を贈っていただき、本当にありがとうございます！
この場を借りて、お礼のつもりです。

順子。この曲が初めてのヒットになる訳ですが、何故かあのサビのフレーズが頭の中で何度もリピートしてしまうほど不思議とインパクトがある曲です。因みに順子はアルバムからシングルカットされたはずでまだアメリカのシングル発売方法を真似ていたと記憶してます。タイトルの逆流の歌詞に現在にも繋がる彼の社会に対して自分を貫く姿勢がはっきりと出ています。言葉の言い回しは古くてもやはり素直に心に訴えかけてきます。いいアルバムです。

順子ではないが、剛さんに離れないし剛さんを離したくない。だって剛さんが、常に一歩前のこの道を歩いてきたからね。わしもこれからは、一歩前を歩いて行こう。

年齢とともに進化を続ける長渕。
現在の長渕しか知らない人は、是非聴いて欲しい一枚である。
透明感のあるきれいな声で、誠実な歌い方をしている長渕に出会えるはずです。
ヒット曲「順子」もいいんですが、
「素顔」や「祈り」は、ホロリとくる哀歌となっています。
今と昔のどっちの長渕がいいかという議論よりも、
長渕の奥深さを感じられたらそれでいいんじゃないでしょうか。
私は、どちらの長渕にもそれぞれの魅力を感じます。