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深い河

価格: ¥1,995
カテゴリ: ハードカバー
ブランド: 講談社
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宗教 ★★★☆☆
遠藤周作さんの本には必ず神が出てくると言って過言ではないと思う。
そこに、他宗教のものが侵入すると不快感がいなめないものとなる。
旅人の言葉に
「宗教・政治の話はすべきではない」
という言葉がある。
それほど、喧嘩などに結びつく話題なのである。

インドに行く時、泥沼のようなガンジスに身を投げる姿をみて、
あなたはどう思うのか。
何も知らない旅人がマネをして、赤痢を患うことがありすぎる。
本書の中に投影されている情景と信仰の深さ、倫理観について
小説としては傑作だと思える。
しかし、これを読んで、
インドに行ってはいけない。
インドから帰ってから読んでほしい。
純粋な心からどう思ったのかということと、
この小説を比較してみるととても素直に受け止められるかもしれない。
金返せ ★☆☆☆☆
得られるものが何もありませんでした。期待していただけに残念です
ガンガー ★★★★☆
一人旅でインドに行ったことがある。
暑くて、汚くて、騒々しくて、臭くて、ずるくて・・・。
なんなんだこの国!と叫びたくなる。
暑くて、汚くて、騒々しくて、臭くて、ずるくて・・・。
なんでこんな国に来てしまったんだ、と後悔したくなる。

でも夕暮れ時になると、インドのすべては、ガンガーへとたどり着く。
ガンガーは、暑さも、汚さも、騒々しさも、臭さも、ずるさも、すべてを受け入れる。
その細い体ですべてを背負い、疲れきっているのにすべてを抱きしめる。
ヒンドゥ教的輪廻観も、仏教的輪廻観も、キリスト教的観念も、ガンガーは愛する。
人々の毒素を、苦しみを、思想を、限界を、現実を、ガンガーは包み込む。

なんという深い河だろうか。

暑くて、汚くて、騒々しくて、臭くて、ずるくて・・・。
でもガンガーに受け入れられたくて、懲りずにまたインドへ行くのである。
消化不良 ★★☆☆☆
風呂敷広げてきちんとたたまない(たためない?)感じ。
エンディングに向けてまとめるのが面倒くさくなったような唐突な終わり方に不満が残る。
わずかに美津子だけが心の変化を受容するが、
他の登場人物の心の変化はさほど描かれず、
全編を通して動きのあるシチュエーションの描写にも筆が足りず、消化不良。
磯辺には生まれ変わり(の確証)を見つけて欲しかったし、
大津のその後(最期?)も描ききってほしかった。
取り上げたテーマを料理しきれなかった、
力量・気力不足を露呈した残念な作品。
何度読んでも飽きの来ない懐の深さ ★★★★☆
本作発売は何時の頃でしょうか、確か15〜6年ほど前に若い者には珍しい病気で入院している折りに近所の本屋へ無断で出掛けて買ったのが最初だと記憶しています。

妻を亡くし今まで顧みることもなかった妻との生活、妻の居ない自分、老後。
様々な事を考える時間をもとめていた中で旅先に選んだインド。
ガンジス川のほとりで汚い水の中沐浴をする多くの人々、その横で人間の屍体をそのまま流す葬儀屋。
市民の生活にも使われある時は洗い場、ある時は風呂、ある時はトイレ。
それでもそんな河を人々は神聖なモノでありそこに在るのが自然なモノとして受け入れ崇める。
旅をともにした日本人ツアーの他のメンバーとの打ち明け話などを含めて徐々に今までの自分とは違う自分を感じるようになる主人公。

大きな泣き所のある訳でも、説教臭いわけでも、インド崇拝をしている訳でもありません。殆どが日常生活の目線で描かれ、人々の日常が自分にとってはドラマであり、他人にとっては普通の出来事でしかないという現実を洗い出していく。

遠藤周作作品いろいろ読みましたがクリスチャンである氏の作品にしては珍しい宗教色薄い作風に驚いたのと、20歳前半に読んだので年齢的に死など遠い世界の話と普段は気にも止めず感情移入も出来ない作品だったのでしょうが入院中であり同じ病室のお爺ちゃんが入院中に亡くなられたこともあり死と隣り合わせの場所に居た現実が本書の世界を近づけてくれました。

以来、人にあげたり、亡くしたり、都合4冊までは買い足したことを覚えています。
今手元にある単行本は装丁が画像と異なりますが私にとって何代目の「深い河」なのでしょうか。
一生、手元に代替わりしつつ残しておきたい一冊です。