安直な試算といわざるを得ない
★★★☆☆
最近、テレビで活躍中の門倉先生の本。裏経済の市場規模や格差社会など、ユニークな着眼点が評判のエコノミストだ。この本も「人妻」という切り口が面白いし、カバーも「おっ!」と思わせる。内容は主婦がやるFXとかが列挙され市場規模は125兆2490億円となるそうだ。しかし、この数字すでに別の切り口から折込ずみだろうし、外食や住宅産業はじめ主婦の決定権を重視しているのは既知のとおりだ。「人妻マーケット」といわれても、「いまさら」というのが率直な感想です。安直な試算といわざるをえません。ただ、「実はね・・・」と小ネタに使えることは間違いありません。このため、★は3つ。
正直なところ、門倉さんの他の著書も読みたくなってきましたねぇ。
★★★★★
日本の場合、家庭の財布のひもは奥さんが持っているというパター
ンが大部分ではないでしょうか。そんな奥さんたちの潜在的な消費
マーケットが、著者の試算でいくと、125兆2490億円となる
のです。
そんな日本経済を動かすマーケットを無視しては、企業の戦略マー
ケットとしてはよろしくない。そして、その根拠と裏付けを検証し
ていくというのが、この本の流れです。
しかし単にエコノミストとして、世の奥さんの消費動向というと、
色気もそっけもないということで、あえて「奥さん」「主婦」とい
うキーワードではなく、「人妻」というキーワードにこだわったわ
けです。
たしかに不思議ですねぇ。「人妻マーケット」となると、とたんに
淫靡な響きとなってしまうのですね。
そしてそんな男性読者の期待にこたえるべく、第四章では、人妻と
「不倫」のエコノミクス、第五章では、性風俗と人妻のエコノミク
スと展開されるのです。
もうここまでくると経済学というよりは、おとなの妄想本に近いわ
けです。援助交際を研究している、宮台真司教授に相通ずるものを
感じました。
でもおもしろいです。前半で人妻マーケットとその動向、そしてそ
れをどうマーケティングに活かすのかをしっかり学び、後半は、妄
想いっぱいの昼下がりの・・・的な読書となるわけです。
正直なところ、門倉さんの他の著書も読みたくなってきましたねぇ。
人妻=既婚女性の経済行動
★★★★★
人妻を家の内にとどまらない既婚女性と定義づけたうえで、その経済行動を消費や投資、労働といった切り口で解説した本。潜在的なマーケットとして人妻に注目することには賛成します。うちの嫁さんを見ていると確かにそう思えるんです。旦那の稼いだカネは全部嫁さんのものになってます。
1300円はちょっと高いかもしれない
★★★☆☆
最近よくテレビに出演されている門倉貴史さんの著書。
「人妻の経済学」という切り口も斬新で、各見出しもなかなか秀逸で興味をひく。
が、肝心の内容は正直「う〜ん…」という感じ。
10%の人妻に浮気願望があります、人妻はFXをやってます、風俗産業に関わる人妻が増えています、
いろいろ書かれているのだが、どれも事実の列挙で、踏み込んだ分析があまりない。
そのため、どうしても「ネットや本で頑張って調べました」みたいな印象がしてしまう。
また、テーマはあっても一貫性がないので、
だれが読めばいいのかもイマイチわからないのもちょっと…。
新書で読むならまだしも、値段も値段なので、
2章分くらい読んでから買ったほうがいいかもしれない。
内容以外については、とてもよかったです。
タイトルに惹かれました
★★★★★
まずタイトルが興味をひきます。なぜ主婦ではなく人妻なのかと。著者は日本の消費が不振な理由を@消費する余裕がないA余裕はあるけど買いたいものがないの2つに分けて、人妻の場合はAが当てはまるとしています。じゃあ人妻が欲しいものは何かということで話が展開されていくのですが、意外な商品やサービスが次々に出てきてこれがなかなか面白いんですね。