和谷と越智
★★★★★
日・中・韓の3カ国の18歳以下の選手を集めて戦う北斗杯の予選が描かれます。
後半・最大の敵キャラ・高永夏も登場し、波乱の予感・・・
と、色々ありますが、私はこの巻の和谷と越智の描写が好きなんです!
主人公であるヒカルを支えてきたとにかくいい奴の和谷が、自分とヒカルの力の差を感じ、
ヒカルとの直接対決がないことにホッとするという、弱い場面が描かれ、
逆にプロになるための予選ではそのせこい奴ぶりばかり強調されていた越智が、
勝敗数では勝っていても、「直接対決でなければ、納得しないでしょう!」と、
関西棋院の社との直接対決を望み、大人になった一面を覗かせる。
こういう脇役も含めて、大人になっていく描写があるところが、「ヒカルの碁」という作品の一番好きなところです。
この巻のラスト近く、「俺の部屋でやっている研究会で、リーグ戦をやろうと思うんだ。越智も誘ったぜ」という和谷のセリフがあるのですが、このセリフを読むと、紆余曲折あるけれど、和谷も越智も大丈夫、まだまだ先は長いんだよ!とことばをかけてしまいます。