「もっと人に優しくなりたい。そうすれば私は一人じゃないんだ。」
別マを買っているのでこの漫画を読んだ時、ぼんやりとしてしまうくらい心に染みた。何年かたっても忘れられず、コミックスを買いました。
そうして生きていくことで私たちは世界と繋がることができる。
誰かに何かを与えることができるかもしれない。誰かからずっと欲しくて仕方がなかったものをもらえるかもしれない。
世界と繋がる。そんなに素敵なことはない。
この漫画は私たちにエールを送ってくれる。
一番素敵なことを思い出させてくれる。
最後には、晶子と同じように、それよりもっと無器用に戦っていた真希も愛しくなった。それでいっそう、ひーさんかっこいい。
主人公の昌子は、いわゆる何かを手にした成功者ではない。
バイトも恋愛も、スムーズにいかない。「あたしって何?」と日々自問している日々だ。
どこにでもいそうな、平凡な女の子。だけど、心の中には、ヒリヒリした切実な願いを抱えている。きっと、街ですれ違うあの子も、彼女もそう思っているはずなんだ。
「ただ、必要とされたいの」「誰かを愛したい、心から」
少女マンガだけど、女の子の心のダークな部分がきちんと描かれている作品。
そして、相変わらずリアルなストリート感覚を持ち得ている著者に感服。