レオの輝く心がすばらしい。文句なく、いじめの始まる前までは、すがすがしく頼もしい少年です。
しかし、いじめが始まってからの展開は、目を覆うばかりの重く悲しいものです。 機転が利いて、友人たちを信頼できるなら、こんな悲しい展開にはならないのでは・・・ という気がしてなりません。
周囲の友人たち、親たちに団結と正義への目覚めをもたらしたのは、美談ですが・・・ (自分が)医者という職業からみると、レオの障害は余りにも重く感じられ、最後の場面に目を開けたと言っても、どうしてもその後のレオの人生が重過ぎる十字架を背負いざるを得ない残酷さに、胸が塞がれてしまいました。
一方、いじめの残酷さに反比例するかのように、加害者少年たちの改心が余りにも容易に描かれる様が、シックリこない、もどかしさ・・・
いい本なのですが、読後の鬱々としたやりきれない想いは、なかなか大変でした。やっぱり子供向けなのでしょうか・・
というわけで4つ星です・・・