しつこさがリアル
★★★☆☆
とにかく洗脳というテーマを扱っている以上、読者に何が何でもなぜに洗脳されるのかをわかってもらわなければならないので、教祖の心境、登場人物それぞれの内側の声が繰り返し繰り返ししつこいほど描写される。
修行の洗脳の過程や、荒唐無稽な戯言を信者に信じ込ませる術など、興味本位で面白いところはたくさんある。
性的表現が多すぎて教祖の頭の中がリアルにわかる気もする。下手なエロ本を読むくらいなら本書のほうが興奮するのではないかと思えるところもある。
凄惨な過去を持つものの執念のカリスマに、私は少しだけ応援したくなっていました。
これも著者の筆力でしょう。