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生命とは何か―物理的にみた生細胞 (岩波文庫)

価格: ¥630
カテゴリ: 文庫
ブランド: 岩波書店
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物理学者の哲学〜「私」をめぐる卓見あり〜 ★★★★☆
私は、生命科学に詳しくないので、本書の大半の部分に
ついて判断する力をもたない。しかし、「エピローグ」
で語られるシュレーディンガーの哲学には驚かされた。

“自我の意識というものは複数の形で同時に二つ以上感じ
られるということは決してなく、常に単数の形でのみ経験
されるものです。”(本書176頁)

“われわれは誰でも、自分自身の経験と記憶との総和は
一つのまとまったものをなしており、他の誰のものとも
画然と区別がつくということを疑う余地のないほどはっきり
感じています。そしてこれを「私」と呼ぶわけです。この
「私」とは一体何でしょうか?”(本書179頁)

“頭の中でよく考えてみれば、「私」という言葉で呼んで
いるものの本当の内容は、それらの経験や記憶を集めて
絵を描く土台の記事だということがわかるでしょう。”
(本書180頁)

“如何なる場合でも、自分自身の存在が失われてしまった
ことを嘆くことはありえません。”(本書180頁)

これらの文章から読み取れるのは、シュレーディンガーが
デカルト的な「私」の唯一性と、西田幾多郎的な「場所」
としての「私」(それをシュレーディンガーは「土台」と
呼んでいるが)について、的確にとらえていたことを示し
ていると思われる。カントへの鋭い批判の記述も見られ、
この高名な物理学者が哲学の伝統にも通じていたことが
うかがわれる。科学哲学はあるのに、哲学的科学が発展して
居ない現代において、本書は「本当の知」が既存の学問の
枠組みとは関係ないことをまざまざと見せつけてくれる。
なお、負の科学史の一環として ★★★★★
鎮目恭夫氏による訳者あとがきで、ルイセンコ論争に触れている点は、科学の世界に生きる者として公正な態度であると言えるでしょう。
専門的すぎてむずかしい ★★★☆☆
「46年目の光」を買う際合わせて買うとよいと推奨されていて読んだがむずかしすぎて付いてゆけなかった。というのも私の興味は見たものを認識するために脳がどののように働くのか科学的に知りたかったのだが、本書の趣旨は遺伝のしくみ(染色体の構造)を物理学と化学で説明し、生物の意義を究明することにおかれている。こちらのほうに興味がある方にはおすすめかも。
考え方のお手本 ★★★★★
著者のシュレディンガーは言わずと知れた量子力学の大家ですが,本書は物理学の視点から「生命とは何ぞや」という課題に挑んだものです.

著者は,遺伝子は安定な構造をもつ巨大分子と推論し,これを非周期性結晶と呼びました.クリックとワトソンによるDNAの二重らせん構造の発見のはるか前に,しかも思考実験によって,今でもほとんど正しいと思われている遺伝の構造を示したというのは驚くべきことです.物事はこのように考えていくべきという良いお手本でしょう.

本書が書かれた時代の物理学や生物学のレベルというものを知らないと若干混乱しそうですが,60年以上前に書かれた本だということを頭に入れて読むと本書のすごさがよく分かるかと思います.
画期的な本 ★★★★☆
シュレディンガーの波動方程式で有名な物理学者が、生命について語った本である。この本は、大雑把に言って、「ミクロな物理は自分が導いた波動方程式を解けば大体説明できる。だから次はもう少しマクロな物理すなわち生物を、物理学の言葉で理解する時だ」ということを述べた本である。著者の考えに喚起され、実際この本が出たあと、多くの物理屋が生物の研究を始め、それが、今の分子生物学の発展につながっている。具体的な内容についていえば、DNAの構造をまだそれが明らかになる前に推測した点などが見事であるし、現在では誤りであることが分かっているが、負のエントロピーという概念を提示した点も素晴らしい。なぜなら、それは、生命をエントロピーにより理解しようとする考えであり、それが、今のガイア理論、すなわち、生命を秩序だったものを食べ、乱雑なものを排出するものとみなすという考え方、につながっており、その意味でも画期的だったからである。