2001年発表の4枚目。彼らは前作の 『Pyramid』でトランシーな方向性を極めたが、今作ではダンス・ミュージック的要素が後退して、7人のメンバーによる器楽的構築に重点を置き、ジャム・バンド色が強く出ている。過度なミックスを施さず、スタジオ・ライヴでの生演奏を最大限に生かし、各楽器が絡み合う緊張感やダイナミックなグルーヴがダイレクトに刻まれている。
圧巻は、ラストの「SEER」。ツイン・ドラムスの芳垣安洋と岡部洋一によるハイハット・ワークだけという実験的な曲で、こんな大胆な曲が成り立つのも、2人の超絶テクがあればこそだ。(小山 守)