ロジャー・ニコルス、バート・バカラックをはじめとする60～70年代のアメリカン・ポップスの世界を、なんのてらいもなく再現した初期の代表作である。
   初代ヴォーカリスト・佐々木麻美子のアンニュイな声が紡ぎだす洗練されたメロディは、ロマンティックにしてノスタルジック。まるでファッション雑誌から飛びだしてきたかのような、オシャレでキュートな歌詞との相乗効果によって、一部の熱狂的なファンを生みだした。特に当時のオリーブ少女からの支持は絶大だったように思う。ファッション性と音楽性を高いレベルで融合した1枚だ。（森 朋之）