キャラクターとしての活躍やテレビシリーズの放映もあって、小さな子どもたちには英語名「ミッフィー」の名で親しまれている「うさこちゃん」シリーズの第1作。1955年にオランダで出版され、1964年に日本に紹介されてから世代も国境も越えて愛されて続けている。
ある晩、庭のまんなかに天使が立って、ふわおくさんに言いました。「よくおききなさい あなたに じき あかちゃんが できますよ」。まもなく本当に生まれたかわいい赤ちゃんを見に、たくさんの動物たちがやってきます。けれど、うさこちゃんは赤ん坊うさぎ。大勢のお客にくたびれて、頭はこっくりこっくりこ。
シンプルで力強い線と、「ブルーナ・カラー」と呼ばれる赤、黄、青、緑、茶、グレーの6色で構成される無駄のないページ。正面を向いたてんてんの目と×の口のうさぎに、たくさんの感情を見ることができるだろう。石井桃子の翻訳がやさしくリズミカルに響き、赤ちゃんのファーストブックとしても最適。(小山由絵)
うさこちゃんは、かわいい天使のお告げで生まれていたとは!
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あまりにも有名すぎて、シリーズ一冊目をちゃんと読んでいませんでしたが、うさこちゃは天使のお告げで生まれてきたなんて! キリスト教の影響そのままのようにも思われますが、子どもはみんな聖なるもの、天からの授かりものだという、作者ブルーナさんの崇高な考え方が伝わってくるようです。
絵の色や形もシンプルで、赤ちゃんにも認識しやすいし、少し大きくなった子は、自分も神様に告げられて生まれてきたのだと感じて、幸せな気分になれるでしょう。
そして、うさこちゃんのおとうさんおかあさんを、ふわふわさん、ふわおくさんと訳した石井桃子さんは本当にすばらしい、と感じます。
はっきりした絵がお気に入り。
★★★★★
ミフィーの絵本は女の子向きと勝手に思い込んでいましたが、もうすぐ2歳
の息子にも、はっきりした絵がお気に入りのよう。うさこちゃん誕生の話で、
動物達がお祝いに来てくれたり。でも、疲れて眠っちゃうミフィーの様子を、
息子も「ねんね」とちゃんと分かるよう。
この本、購入後、図書館ではうさこちゃんシリーズの他の本も息子が選ぶよう
になりました。
ミッフィーの絵本
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ディック・ブルーナの絵本です。原色を配した色鮮やかな絵本です。うさぎの親子のほのぼのとしたストーリーです。絵が良いと思います。
永遠の名作
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うさこちゃん誕生の絵本です。
言葉のリズムがとてもやわらかく耳に響きます。
うさこちゃんのパパとママを、
ふわふわさんと、ふわおくさん、と訳したところがすばらしい。
子供の頃、うさこちゃんシリーズで育ったので
新しいミッフィーちゃんシリーズよりも
石井桃子さんの訳のほうが、私にはしっくりきます。
娘のために絵本を選んでいて、久しぶりにこの本に再会し
なつかしい気持ちでいっぱいになりました。
はっきりした色使いに、すべて正面を向いた絵は
大人から見ると、なんだか物足りない、シンプルすぎるのでは?と感じますが
娘はまだ1歳になるかならないかの頃から、絵をじいっと見つめていました。
まさしく、子どもがはじめてであう絵本。0歳からおすすめです。
石井桃子さんの最高傑作!うたうような文に子供も大人もうっとり!
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世代を超えて愛される名作とは、この本のことをいうのでしょうか。最近他界された、石井桃子さんの、文章は、翻訳という枠をこえて、美しい日本語とはこのようなものなのかと、いまでも胸をうちます。おおきなにわの まんなかに かわいいいえが ありました ふわふわさんと ふわおくさん にひきのうさぎが すんでます
すばらしいです。ちいさなちいさな子供も、夢中です。言葉を通して、ミッフィーたちへの愛も伝わってきます。