長かった…
★★★★☆
ご存じの通り1巻1巻が長いっ分厚いっ!!(驚)
初めはなかなか楊貴妃の時代のくだりにいかなくてヤキモキしながら少しずつ何日かかけて読んでたのですが、2巻後半〜4巻と一気に読んじゃいました。
会話のリズムと言うか雰囲気だと思うのですが、陰陽師をずっと読んできた私にとっては空海が晴明に、逸勢が博雅にみえる所がちらほらと…(私だけ??)
個人的にそこだけ気になったので☆1つ減点です…それ以外は楽しく読めました。
理屈抜きで面白い!!
★★★★★
夢枕獏の小説は分厚い、字が大きかったり、描写場面が多いからかもしれないが、とにかく量が多い。
その大量な活字を一気に取り込めるから面白い。
志村けんがすいかを一気に食べる感覚に近い、痛快である。
空海という人物は、よく「天才」名で形容されるが、私は「奇跡」という形容のほうがピッタリだと思う。
歴史的な意味で空海という人物が「奇跡」だという事を理解しないで、
密教の体系が日本にだけ、今も連綿と続いている事は理解できないと思う。
まぁ、そんな講釈は抜きにして、この小説は面白い。
大長編小説の面白さを満喫できる
★★★★★
この長い小説も完結。著者があとがきに書いているように大傑作。小説ってこんなに面白いもんなんだなぁ。
3巻から4巻にかけては、もう読み始めたら止めることができないほどの面白さ。
また、空海を初めとして、登場人物がとても魅力的だ。また、密教の世界観も空海の言葉でうまく表現されていて、とてもわかりやすい。
なんで今まで読まなかったんだろう。
待望の文庫化!
★★★★☆
執筆期間17年、総原稿枚数2600枚超の大作!
留学生として入唐した、若き日の空海、橘逸勢。
やがて二人は、漢王朝と、そこに巣食う魑魅魍魎との
因縁に巻き込まれ・・・
人物設定、シナリオ共に「陰陽師」の焼き直しかと
侮っていましたが・・・面白い!
グイグイ引寄せられ、一気に読了。
長恨歌の下りで、鳥肌が(笑)
司馬遼太郎「空海の風景」読了済みの方に、
是非読んでいただきたい。
「沙門空海…」読了済みの方には「空海の風景」を!
うーん、やや冗長で......
★★★☆☆
4巻読み切りましたが、やや冗長な感じと竜頭蛇尾な感じがしました。
1、2巻あたりまではテンポも良いと感じたのですが、3巻あたりから”うーん”となり、4巻では”この章、この説明は必要だったのだろうか?かぶってないか?”と首をかしげたものです。
もっとも、主人公の空海や脇を固める登場人物のキャラクターの造形は、さすが夢枕獏。
このキャラクター達の魅力と舞台設定でぐいぐい物語を引っ張っていったので、もっとスケールな大きな、もっと面白い物語を期待していた、やや期待し過ぎていたのも本音です。
4巻に対する色々な期待(心配はしていたが、最後はもうひとひねり、いやもう一枚あるのでは等々)大きかっただけに....正直やや残念。
唐の時代を舞台にし、空海を主人公にした別の物語を書いてもらいたい(魔獣狩りではなくて)と、いちファンとしては期待しています。